2025年のシンガポールの採用トレンド10選
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。
アジア経済の中心として、その活気ある経済と堅調な労働市場で知られるシンガポール。
世界の動向や技術の革新、そして社会経済的な変化に迅速かつ適格に対応し続けている所以ではないでしょうか。
2024年も残りあとわずかとなり、来年2025年を迎える準備にお忙しい企業様も多くいらっしゃるかと思います。
変化する環境にいかに適応し、競争力を維持するために先を見据えたプランニングを行っていくか。
今回は、そのようなお悩みに少しでもヒントにしていただくべく、2025年のシンガポールの雇用市場を形成するであろう主要な10の採用トレンドについて詳しく解説してまいります。
【目次】
1. テクノロジー人材需要の増加
2. ハイブリッドワークとリモートワークの定着
3. 「グリーンジョブ」と持続可能性への注目
4. スキルアップとリスキルの必要性
5. ダイバーシティ、公平性、包括性(DEI)推進の拡大
6. 医療とウェルネス関連職種の拡大
7. 採用活動におけるAIの利用拡大
8. ギグエコノミーの成長
9. 中途キャリア転換者の採用増加
10. 従業員のウェルビーイングへの注力
最後に
1. テクノロジー人材需要の増加
技術(テクノロジー/IT)セクターは引き続きシンガポールの雇用市場を牽引する重要な分野です。
特に2025年には人工知能(AI)、データ分析、クラウドコンピューティング、サイバーセキュリティの分野での需要が一層拡大すると予測されています。
シンガポール情報通信メディア開発庁(IMDA)によれば、2025年までにシンガポールがAIに強い国家としての地位を築いていくためにはおよそ60,000人のデジタル人材が必要だと述べており、以降毎年10〜12%の需要増加が見込まれています。
このため、多くの企業はこの分野での採用活動を積極的に行っていくことが予想されています。
2. ハイブリッドワークとリモートワークの定着
今年2024年は、前年と比較しても多くの従業員がオフィスへ戻ったとされています。
その一方で、最近の調査によると、なんとシンガポールで働く87%の従業員がハイブリッドワーク(在宅勤務と出社の組み合わせ)を希望していることが明らかになっています。
これはパンデミック後に多くの従業員の価値観が変化したことに加え、柔軟な働き方が職場の新常識として根付きつつあるということを表しています。
従業員の希望を叶えるべく、企業側も優秀な人材を惹きつけるためにリモートワークの選択肢を提供しているケースが増えてきています。
特にシンガポールではフレキシブルワークアレンジメント(FWA)が法令化されることも後押しとなっています。
セクター別には特にテクノロジー、金融、クリエイティブの分野においてハイブリッドワークやリモートワークを推進していく動きが顕著に見られています。
3. 「グリーンジョブ」と持続可能性への注目
環境・サステナビリティに配慮した政府施策「シンガポール・グリーンプラン2030」が進行する中で、シンガポールでは持続可能性関連の職種への関心が高まっています。
特に、サステナビリティ・コンサルティング、再生可能エネルギー、カーボン管理に関する職種の雇用が増加傾向にあります。
シンガポール環境水資源省(MSE)は、国の政策や企業のESG(環境・社会・ガバナンス)目標と相まり、今後本セクターにおける職種は毎年5〜7%の成長を遂げると予想しています。
4. スキルアップとリスキルの必要性
オートメーションやAIを扱う専門職が増加する中で、従来の職務は常々変化しています。
こうした影響もあり、組織において従業員のアップスキル・リスキリングは年々重要な課題として浮き彫りになってきています。
シンガポール労働力庁(WSG)のレポートによると、2025年には75%の雇用主が従業員のスキルアップへの投資を増やす予定だとしています。
また、同レポートで、特に、テクノロジー、デジタルマーケティング、リーダーシップスキルに関する資格が高く評価されるとしています。
5. ダイバーシティ、公平性、包括性(DEI)推進の拡大
昨今、世界的に広がるダイバーシティ推進の動き。シンガポールにおいても企業は採用戦略においてDEI(ダイバーシティ、公平性、包括性)をますます重視しています。
最近の調査では、シンガポールの労働者の78%が雇用主を選ぶ際にDEI方針を重要視していることが分かりました。
また、当地では職場における年齢や宗教、性別などの差別をなくすための法律「Workplace Fairness Legislation (公正な職場環境のための法律)」の慣行も予定されています。
このため、特に女性、高齢労働者、障害者を含む多様な候補者を受け入れる包括的な採用慣行が広がると予測されています。
6. 医療とウェルネス関連職種の拡大
高齢化が進むシンガポール。
一人ひとりの健康を維持するためウェルネス・メンタルヘルス関連トピックへの関心の高まりにより、医療専門職の需要が増加しています。
特に老年医学、遠隔医療、メンタルヘルス・カウンセリングの分野が成長しています。
シンガポール保健省(MOM)は、2030年までに医療労働力の需要が20%増加すると予測しており、2025年にはその傾向が顕著になる見込みです。
7. 採用活動におけるAIの利用拡大
企業にとって多くの資金やマンパワーを費やす採用活動。
最近、この採用活動を自動化するAIツールの活用が主流になりつつあります。
AIツールは、はじめの履歴書スクリーニングから初回面接のアレンジ、候補者の適合性評価など幅広い用途に使用されています。
2025年にはシンガポールにおける人事業務に携わる従業員の半数以上(65%)がAI駆動プラットフォームを利用すると見られています。
これにより、効率が向上し、採用プロセスにおけるバイアスが軽減されることが期待されています。
8. ギグエコノミーの成長
短期的またはプロジェクト単位での仕事(ギグ)を中心にした経済の形態を指す「ギグエコノミー」。
働く側にとって柔軟性が高い、また企業側にとっては必要に応じて専門的なスキルを持つ人材を一時的に雇用できるというメリットから、フリーランサーや契約社員などの稼働が労働市場でより重要な役割を果たすようになる見込みです。
あるオンラインプラットフォームのレポートによると、シンガポールではギグワークへの参加が前年比なんと40%も増加しているとか。
2025年には、IT、マーケティング、クリエイティブサービスなどの業界で、短期的なニーズのためのギグワーカーの活用が進むと予想されています。
9. 中途キャリア転換者の採用増加
シンガポール政府が進めるキャリア転換プログラム(CCP)は、成長産業への中途キャリア転換を促進しています。
SkillsFuture Singaporeによると、2024年の雇用実績の40%が中途採用者によるものであり、2025年もこの傾向が続く見込みだとされています。
企業はこの経験豊富な人材プールを活用し、会社に入ってすぐに成果を出してくれそうな即戦力としての採用を進める動きが目立つでしょう。
10. 従業員のウェルビーイングへの注力
最後に、企業はますます従業員一人ひとりの全体的なウェルビーイングを重視するようになっていくと予想されています。
その会社で長く続けられそうかという従業員視点と、長期的な人材として一人へ投資していけるかという企業視点双方において、メンタルヘルスサポート、柔軟な福利厚生、ウェルネスプログラムなどは重要なポイントです。
70%のシンガポール企業が従業員のウェルネス施策への投資を増やす計画であるということも最新の調査から分かっています。
最後に
今回は、来年2025年のシンガポールにおける人材市場のトレンド予測について詳しくお届けしました。
激しく変化するシンガポール、そして世界の人材市場。
来年2025年のトレンドは、技術革新、社会的変化、経済的優先事項などをクリアに反映したものとなることが予想されます。
これらのトレンドを取り入れ、柔軟に対応していくことで優秀な人材を引きつける競争優位性を得ることができるでしょう。
シンガポールの人材採用にお困りの際には、弊社のコンサルタントまでお気軽にお問合せください。
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