世界メンタルヘルスデー:職場でのメンタルヘルスの重要性について考える
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。
毎年10月10日は世界精神保健連盟(以降WFMH)が定める「世界メンタルヘルスデー」です。
この日は、メンタルヘルスに対する意識向上と正しい知識の普及を目的として1992年に定められて以降、近年世界各国で特に積極的な取り組みが行われています。
日本でも厚生労働省の主導で公共交通機関で呼びかけたり当日のイベントなどが行われたそう。
メンタルヘルスデーには毎年テーマが制定されており、今年のテーマは「職場でのメンタルヘルス」でした。
職場全体で従業員一人ひとりのメンタルヘルスの知識や意識の向上を推進することの大切さを訴求するもので、WFMHが世界保健機関(以降WHO)とともに、職場において個々のメンタルヘルスを支える環境を作ることがいかに重要であるかを訴えています。
そこで今回は、そんなメンタルヘルスデーを迎えたにあたり職場でのメンタルヘルスの重要性について改めて考えてみたいと思います。
【目次】
1.職場におけるメンタルヘルスの現状と理解
2.メンタルヘルスが生産性に与える影響
3.企業が取るべき対策とは
4.従業員の役割
5.最後に
1. 職場におけるメンタルヘルスの現状と理解
WHOによると、うつ病や不安障害によって年間で約120億の稼働日が失われており、その結果、世界経済に毎年約1兆USドルの損失が生じているそう。
特に従業員が重い業務負荷や仕事の不安定さ、仕事と生活のバランスの悪さなど、様々なストレス要因に直面することがよくあります。
さらに、シンガポールだけで見ても多文化な職場環境下、従業員は同僚との関係構築に加えて、長時間労働や高い生活費、より良い生活を求める競争といった多くのストレス要因にさらされています。
ハイブリッドワークなど柔軟な働き方が広がっている現在でも、求職者が福利厚生を重視する傾向は高まっているものの、依然として給与の高さを重視して企業を選ぶ人が多いのが現状です。
また、日本と同様にシンガポールも高齢化が進んでおり、従業員の平均年齢が上昇しています。
このような状況では、一人ひとりのメンタルヘルスに配慮した健全で生産的な職場を築くことが特に重要です。
2. メンタルヘルスが生産性に与える影響
メンタルヘルスに配慮した職場は、従業員にとってだけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
メンタルヘルスの向上に投資する企業は、生産性や従業員のエンゲージメント、定着率の向上などにおいて、顕著な成果を上げているというデータもあります。
例えばデロイトによるレポートでは、メンタルヘルスへの介入に1USドルを投資することで、4USドルの健康と生産性の向上が得られるとされています。
メンタルヘルスを優先する職場では、従業員が活力を持って働ける環境が整い、結果的に欠勤の減少や離職率の低下、従業員の忠誠心の向上にもつながるでしょう。
3. 企業が取るべき対策とは
実際に、企業がメンタルヘルスに配慮した職場を作るためにはどのようなことを心がけるべきでしょうか。
以下にいくつか例をご紹介いたします。
オープンなコミュニケーションの促進
従業員が気軽に思いを話し、メンタルヘルスについての会話を行える環境を作ることが大切です。
調査では、68%の従業員が、職場がメンタルヘルスに関する対話を促進することで、よりサポートされていると感じると報告しています。
メンタルヘルスに関するリソースの提供
メンタルヘルス支援プログラム(EAP)やストレス管理に関する従業員へのワークショップやトレーニングなどのリソースを積極的に提供しましょう。
ストレス、不安、抑うつに直面している従業員をサポートするためのカウンセリングサービスや従業員支援プログラムなどへアクセスしやすい環境を整えることも望ましいでしょう。
ワーク・ライフ・バランスの推奨
シンガポールでは、今年12月に柔軟な勤務形態(FWA)ガイドラインが導入される予定です。
これに合わせて、在宅勤務オプションやウェルネス活動のための有給休暇など、従業員が自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる制度を導入し、ワーク・ライフ・バランスを積極的に支援することが効果的です。
ワーク・ライフ・バランスの向上は、従業員の生産性の向上やメンタルヘルスの改善にもつながると期待されています。
マネジメント層へのトレーニング
管理職が従業員の変化に気づき、効果的にサポートできるようなトレーニングを行うことも大切です。
メンタルヘルストレーニングを受けた組織では、従業員のバーンアウト(燃え尽き)が20%減少したという調査結果もあります。
インクルージョンの推進
多様性を尊重し、全ての従業員が評価され、価値を感じられる包容力のある職場を作ることを心がけましょう。
従業員一人ひとりが大切にされ、尊重されていると感じられるような、協力的で包容力のある職場文化を育むことは、メンタルヘルスの向上に効果的なアプローチとなります。
例えば、マネジメントとのオープンなコミュニケーションを促進したり、定期的なパフォーマンスフィードバックを行ったり、チームワークを重視する環境を整えることが、仕事に対する満足度や従業員のウェルビーイングを向上させるのに役立ちます。
4. 従業員の役割
メンタルヘルスの促進には、企業からの働きかけだけでなく、従業員一人ひとりもしっかりと当事者意識を持ち、自己管理を行いながら必要な時にサポートを求められる企業文化に貢献することが大切です。
働き方や働く場所に様々な選択肢が生まれた今だからこそ、自身の境遇と他人を比べてしまったり、「もっとこうしたい」という希望を持つ方も増えているのではないでしょうか。
目下のできることから始め、日々の小さな積み重ねを通してメンタルウェルビーイングを保つということはとても重要なように思います。
疲れたときは休む、困ったときは相談するなど、基本を忘れない姿勢を保ち、メンタルヘルスの維持に努めると良いでしょう。
5. 最後に
今回は、世界メンタルヘルスデーを機に職場でのメンタルヘルスの維持の方法についてお届けしました。
平日、そして人生のうちに多くの時間を費やしているであろう職場。
メンタルヘルスをこれまで以上に優先し、周囲からのサポートや理解の文化の醸成を一人ひとりが心がけ、メンタルヘルスの向上に取り組むことで、企業も従業員も共に健全で生産的な職場環境を築くことができます。
メンタルヘルスデーに関する取り組みについて詳しくお知りになりたい方は、ぜひ世界メンタルヘルス連盟やWHOのウェブサイトをご覧ください。
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