こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

今や個人利用だけでなく、企業のプレゼンスや顧客とのかかわり方の常識をも大きく変えたソーシャルメディア(通称SNS)。

TikTokやInstagram、Rednote(小紅書 / Xiaohongshu)などを筆頭に、これらのプラットフォームはブランドの構築、顧客との交流、または広告や売上向上のための必須ツールとなっています。

また、最近シンガポールでも大きな話題となったアメリカでのTikTok禁止の可能性や、それに伴うユーザーのRednoteなどへの移行といった動向は、ソーシャルメディアの変化の速さ、そしてビジネスへの影響の大きさを表しているのではないでしょうか。

今回のブログでは、これらソーシャルメディアが私たちのビジネスにどのような影響をもたらしているか、そして企業がソーシャルメディアを利用するメリットと使い方について考察してまいります。

【目次】
1.データから見るソーシャルメディアの影響力
2.ビジネスにソーシャルメディアが与えるメリット
3.変化するソーシャルメディア:私たち企業ができること
4.最後に

1.データから見るソーシャルメディアの影響力

ソーシャルメディアの影響力は驚異的です。

なんと今年2025年現在、世界中で49億人以上が何らかのソーシャルメディアプラットフォームを利用しており、これは世界人口の半数以上に相当するそう(※Statista社調べ)。

このため、企業にとっても大きな販売戦略チャネルの1つとなっており、ビジネスを展開する自国の市場だけでなく世界中の市場ともつながるための大切な手法の一つとなっています。

 

実際に最近のソーシャルメディアのエンゲージメント動向を見ていきましょう。

例えば、Hootsuite社によると、短時間の動画を投稿できる動画プラットフォーム「TikTok」の平均ユーザーエンゲージメント率は8.5%と、Instagram(1.2%)やFacebook(0.8%)のそれを大きく上回る結果となっています。

また、これらのエンゲージメントは消費者行動にも直結しています。

例えば、Sprout Social社が2023年に行った調査によると、ブランドのソーシャルメディア上での対応が良好だった場合、およそ7割以上の消費者がそのブランドを他者に推奨すると答えたそう。

さらにForbes社が行った調査によると、ソーシャルメディアユーザーの54%がプラットフォーム上で見た広告をきっかけに商品を購入した経験があるそうです。

2.ビジネスにソーシャルメディアが与えるメリット

ご覧の通り、ソーシャルメディアが消費者の購買行動に大きな影響を与えていることはお分かりかと思います。

ここからは、これらのデータを踏まえたうえでビジネスでソーシャルメディアを利用するメリットを深堀していきましょう。

ブランド認知度の向上
まず一つ目に挙げられるソーシャルメディアを利用するメリットは、ブランド認知力の向上です。

先ほども触れた、世界人口におけるソーシャルメディアの利用率の高さ。

ご覧の通り、これまではリーチできなかった顧客潜在層にも企業がアプローチできる機会が提供されます。

加えて、「バズる」コンテンツや、インフルエンサーとのコラボレーション、トレンドのハッシュタグを活用することで、ブランドの認知度を飛躍的に向上させることが可能です。

実際にソーシャルメディアを利用していても頻繁に見かけたり、似たコンテンツを度々目にしたりすることもあるはずです。

これらはいわゆる「バズったコンテンツ」から派生したコンテンツである可能性が高いです。

このように、常に形を変えながら変化するトレンドの中で定期的に発信していくことで、ブランド認知力も向上させることができます。

顧客エンゲージメントとロイヤリティの向上
次に挙げられるメリットは、顧客エンゲージメントの向上です。

例えば商品の購入時、または購入後に連絡を取りたい時。

または、ある商品をPRするためのライブ配信を行う場合。最近はソーシャルメディアプラットフォームを通してリアルタイムで顧客とコミュニケーションを取ることができます。

これは企業と消費者の関係を大きく改善することができ、信頼感とロイヤリティの向上につながると言えます。

売上と収益の増加
さらには、商品の売上や収益の増加も期待できるでしょう。

ソーシャルメディアを活用した直接販売、いわゆるソーシャルコマースは昨今急速に成長している市場です。

たとえば、先ほどエンゲージメントで高いポイントを得ていたTikTokの直販「TikTok Shop」は2024年だけで20億アメリカドルの売上を記録したそうです。

市場分析とトレンド把握
より広く、大きな市場にリーチできるソーシャルメディア。

ここでのトレンドやユーザー行動を分析することで、消費者の好みや業界の動向に関するデータを得ることができます。

これを今後のマーケティング戦略や商品開発に活かすことで、より良い商品づくりやマーケティング手法の最適化が可能になるでしょう。

3.変化するソーシャルメディア:私たち企業ができること

実際に最近起こったTikTokのアメリカ市場での不確実性や、Rednoteのような新たなプラットフォームの台頭は、いかにソーシャルメディアが変化の激しいものであるかを再認識させられた出来事のように思います。

ここでは、ソーシャルメディアを利用するうえで企業が留意したいことをお伝えいたします。

・プラットフォームを分散させる：特定のプラットフォームに依存せず、複数のチャネルに展開することで、リスクを最小限にする

・トレンドを把握：新たなプラットフォームやユーザー層の変化に常に注目し、柔軟に対応する

・データ分析の活用：利用者データやエンゲージメントを基に戦略を見直す機会を作る。ROIを最大化する

・様々なアプローチ：ショート動画やライブ配信など、新しいフォーマットを活用しながらユーザーを飽きさせない

・プラットフォームごとに最適化したコンテンツを作成：各プラットフォームのユーザー層やトレンドに合わせたメッセージやビジュアルを調整する

・インフルエンサー・マーケティングへの投資：影響力のあるインフルエンサーと協力し、リーチや信頼性を高める

・有料広告の活用：ターゲット広告を活用し、情報を届けたい特定の市場に届くよう設定。コンバージョンを向上させる
 

4.最後に

今回は、ソーシャルメディアの影響力、そして企業がそれらを利用するメリット・上手く利用するコツについてお届けしました。

ソーシャルメディアは、企業のブランディングやエンゲージメントなど、様々な側面で今最も強力なビジネスツールの1つです。

様々なプラットフォームが台頭し、環境は変化し続けていますが、基本的な利用時のメリットは変わりません。

一方で、その利用方法には創意工夫が必要です。

その時々に起こる変化に対応しながら企業として成長していくために、ソーシャルメディアを上手に活用する力が今求められているのではないでしょうか。

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