【シンガポール就労ビザ】いよいよ来年9月開始!COMPASS最新アップデート(2022年12月5日時点)
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールの平林です。
2022年も残すところあと1ヶ月。来年9月からはいよいよEP取得のための新制度COMPASSが始まります。
主に4つの項目(+追加2項目)から申請に関するポイントが算出される仕組みとなり、今までのEP申請とは大きく異なります。
中でも企業属性に関する項目については、事前に多くの企業様が準備を進められたいところではあるものの、なかなか詳細の発表がなく、気になっていたご担当者様も多いのではないでしょうか。
以前はCOMPASSに関する大まかな概要のみの発表でしたが、今回新たに詳細内容のアップデートがありました。
今回は、採用計画に大きく影響を及ぼすであろうCOMPASS制度について、詳しくご紹介したいと思います。
1. COMPASS制度について(おさらい)
今年の3月にシンガポールの採用マーケットを震撼させたCOMPASS制度の発表について、再度おさらいをしていきましょう。
COMPASSは「Complementarity Assessment Framework」の略称で、全てのEP申請に対して平等で透明な審査をするための明確な基準を設けることを目的として導入されます。
開始時期は、新規申請:2023年9月1日以降、更新申請:2024年9月1日以降で、月収22,500SGD以上、もしくはICTや1ヶ月未満の短期雇用の場合はCOMPASS対象外となります。
COMPASSの項目と評価基準について
「C1:給与」「C2:学歴」「C3:国籍多様性」「C4:ローカル雇用の促進」の4項目がベース評価基準、追加項目として「C5:スキルボーナス(人材不足職種リスト)」「C6:戦略的経済優先ボーナス」がボーナスポイントとして加算されます。
EP申請時には上記項目におけるポイントが、合計40ポイントを上回らなければなりません。各項目の詳細と評価基準は以下の通りです。
<COMPASS項目詳細>
<評価基準とポイント>
※PMETとは「Professionals, Managers, Executives, Technicians」の略となり、月額3,000ドル以上の給与取得者が対象です
2. 今回のアップデートについて
今までは詳細が明らかになっていなかった部分が多く、想定されるポイントの計算が困難だったかと思います。
今回のアップデートにより詳細がかなりクリアになりましたので、項目別に見ていきましょう。
2-1. C1:給与 (業界別ベンチマークの発表)
まず給与の第一条件としては、現状通りSATの最低給与基準を満たしていることが前提となります。
次に今回発表された業界別ベンチマークを満たすことにより、ポイントを獲得できる仕組みとなります。
企業の業界については、ACRAへの登録をもとに22種類に分類されます。
ベンチマークは毎年3月に更新される予定で、同年の9月1日以降に提出されるEP申請に適用されます。
次回の更新は2023年3月となり、9月の新規導入時にはそちらのベンチマークが適用される予定です。
2-2. C3:国籍多様性 (国籍別在籍人数割合の確認方法)
国籍別の在籍人数の確認については「申請対象者と同国籍のPMET人数 / 合計PMET人数」で確認できますが、今回のアップデートによりmyMOM Portal上でより素早く正確な数値が確認できるようになりました。
確認手順は以下の通りです。
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① CorpPassを使ってmyMOM Portalへログイン
② 画面左バーにある「Workforce Insights」をクリック(こちらが今回新たに加わったツールです)
③ 画面上部の「Diversity」を押下すると、中央部分に現在の合計PMET人数とローカルPMET人数が表示されます。
④ その下に5%未満の国籍、5~25%未満の国籍、25%以上の国籍と割合が順に表示されます。
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申請対象者の国籍の在籍比率が一目瞭然となり、獲得ポイントが分かる仕組みです。
またこの項目で気をつけたいのが、国籍はパスポートに示されている国籍/市民権に基づいているため、永住権保持者はローカル区分ではなく、パスポート上の国籍/市民権に分類されます。
2-3. C4:ローカル人材の雇用 (自社ポイントの確認方法)
今回のアップデートでより明確になったのが、C4:ローカル人材の雇用比率についてです。
同業他社との比較となるため、今までは不明瞭かつ獲得ポイントの想定もつきにくかったかと思いますが、こちらもmyMOM Portal上でポイント数が確認できるようになりました。
確認手順は上記同様にCorpPassを使ってmyMOM Portalへログインして行います。
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① 画面左バーにある「Workforce Insights」をクリック
② 画面上部の「Local PMETs」を押下すると、中央部分に現在のローカルPMET比率と同業界における自社の比率が表示されます。
③ さらにその下に自社のポイントが表示されます。
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C3、C4の項目については、PMETが25名以下の企業に関しては自動的に10ポイントずつ付与される仕組みとなります。
このため、上記「Local PMETs」の同業他社との比率比較が上位50%以内であった場合でも、PMET人数が25名以下の場合は10ポイントのみの付与となります。
3. その他
今回は主に業界別の給与ベンチマークの開示とmyMOM Portal内のシステムアップデートについてご紹介しました。
「C2: 学歴」項目に関しては、2023年3月に教育機関と学位に相当する資格の詳細を発表する予定とのことです。
また「C5: スキルボーナス」に関しては、現在「Shortage Occupation List (SOL)」という労働力が不足している専門職種の一覧リストを準備しており、こちらも2023年3月に発表予定だそうです。
上記リストに含まれる職種にはボーナスポイントが追加されるだけでなく、EP有効期限も最大5年まで申請可能となります。
業界別給与ベンチマークについても、新規COMPASS導入時に使用されるデータは来年3月発表予定となりますので、今後も追加情報に注視していきたいと思います。
最後に
今回は2023年9月より導入開始となるCOMPASS制度の最新アップデートについてまとめてみました。
特に今まで不透明だった企業属性項目に関して、サイト上で明確に判断できる様になったことは喜ばしい反面、現実的なポイント数を目の当たりにすることで、今後のビザ申請に対する事前の対策と綿密な人員計画の必要性を感じました。
また給与ベンチマークの発表からも分かる通り、いずれの業界においても賃金相場の高騰が顕著に見られます。
正式なベンチマークの発表は来年の3月となりますが、現段階で目安を発表することは、事前の調整が必要な企業に対する示唆ともとれます。
年明け1月からはONEパスの申請も開始され、ますますビザ申請が複雑化するシンガポール。
人材や就労ビザに関するご質問につきましては、弊社までお気軽にご相談くださいませ。
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