シンガポールの学歴採用条件について【シンガポールの人事情報】

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールのマーケティング担当Lisaです。

 

今回は、採用にあたってよく条件とされる学歴要件の考え方についてまとめてみました。

人事やマネージメントの方の採用のお力添えができれば幸いです。

 

【目次】

1. シンガポールの教育システムについて

2. 採用における学歴条件について

 

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シンガポールでの教育システムについて

まずはシンガポールの教育システムについて改めて振り返ってみましょう。

シンガポールの義務教育は、Primary School(小学校)までとされています。

 

Primary School(小学校)を卒業する際に、全国統一テスト(PSLE, Primary School Leaving Examination)を受験する必要があります。

PSLEテストは、Primary School(小学校)の卒業試験だけではなく今後の進路決定を大きく左右します。

結果によって進路が7つのレベル別コースに分けられ、Secondary(中学校)以降は学力別の教育機関に通い、各自希望する教育機関への最短経路が決まります。

大学進学のコースなのか・技術系の学校(ITE, Institute of Technical Education)進学コースなのかによって、それぞれ通う中学校以降の教育機関が異なります。

 

PSLE以降も大学進学には、GCE(The Singapore-Cambridge General Certificate of Education)の合格が求められます。

シンガポール人の学歴でよく聞くOレベルやAレベルとは、各コース毎に受験できる試験の合格レベルを指します。

 

GCEのOレベルとは、The Singapore-Cambridge General Certificate of Education Ordinary Level (GCE O-Level) を指します。

本来はイギリスの大学受験のための資格試験制度を変更して、シンガポールでも導入され、各教育機関の入学資格として機能しています。

O(Ordinary)レベルの合格を経て、A(Advance)レベルへと進みます。

O levelに合格すると、基本的にDiploma CertificateもしくはPolytechnic、ITE(Institute of Technical Education)などに進学する権利が得られます。

A levelに合格すると、ローカル大学に行ける権利を与えられます。

 

公立のSecondary(中学校)へ進学する優秀層はExpressコースにて4年間の教育課程を経た後、GCEのOレベルを受験します。

合格するとJunior ColleageもしくはCentralized Institudeの2年間教育課程を経て、GCEのAレベルに合格すると大学へと進学できます

 

Normal(Academic)コースではExpressコースのようにGCE Oレベルをいきなり受験することができず、GCE N(A)レベルの合格が必要となります。

GCE N(A)レベルに合格すると、Polytechnicsに進学することができます。

大学進学希望であれば、その1年後にGCE O Levelを受験することができ、合格すると大学進学資格を得られます。

 

Normal(Technical)コースであっても個人の頑張り次第で、大学に進学することもできますが、

優秀層より長い年月がかかるため実際の進学率は低くなるようです。

そのため大学進学を希望する際には、小学校卒業時点で受験するPSLEの結果がとても重要になります。

 

ちなみに、2020年のPSLEの合格率は98.4% ※2019年とほぼ同数値の結果

そのうち、今後の進路を決定するコースの内訳は以下になります。

・Expressコース:66.3%

・ Normal (Academic)コース:21.2%

・ Normal (Technical)コース:11%

また、PSLE不合格となってしまった1.6%は、再受験もしくは必要なコースを再修得してから再受験できるシステムになっています。

 

それでは上位教育機関からそれぞれ説明していきます。

①シンガポール国内トップ大学:A levelを合格した方、もしくはローカルのPolytechnic出身の優秀層のみが進学する学校になります。

・National University of Singapore

・Nanyang Technological University

・Singapore Management University

・Singapore University of Social Sciencesなど。

 

②その他私立大学

シンガポール人の中には、イギリスやオーストラリアなど海外大学出身の方も多くいらっしゃいます。

国内よりも、シンガポール国外のほうが様々な専攻を学ぶことができるなどメリットもあります。

シンガポールの国内の大学であれば、オンライン学習がメインとなります。

 

③シンガポールのPolytechnic

GCE N(A)レベルに合格すると進学できる教育機関。

シンガポール国内には、以下の5校しかありません。

・Nanyang Polytechnic

・Republic Polytechnic

・Temasek Polytechnic

・Ngee Ann Polytechnic

・Singapore Polytechnic


④ Diploma Certificate (Kaplan等)

日本でいうと高校卒業資格に近いイメージです。

専門知識や資格をとって、私立大学に進まれているケースも多くあります。


ITE(Institute of Technical Education, 専門学校

ITEの卒業後には専門職といったTechnicialのポジションから、営業などのフロントラインへキャリアアップを希望される方も多くいらっしゃいます。

 

採用における学歴条件について

人材採用の際、多くの日系企業様がBachelor's Degree(大学卒業資格)を求めるケースがあります。

しかしながら、日本企業が大学卒業資格を持つ候補者を求めるのは、よっぽどの理由がない限り候補者の意向と合わないケースがほとんどです。

 

というのも、大学で勉強したものをそのまま仕事に活かしたいと考える方が多いからです。

 

他には半導体系の知識や学問。

特に伸びている半導体業界において、その手の資格やコースは需要が高く、政府が企業に採用するように推奨しています

 

最近では、学歴以外にも積極的に資格や知識がとりやすい状況になっています。

特にシンガポール人とシンガポールの永住権を持つ方に対して政府が支援しているSkillsfutureなどがあります。

※Skillsfutureの詳細はこちらのリンクをご確認ください。

 

また新型コロナウイルスの流行以降、在宅勤務になってからより時間を有効活用できるメリットを活かし

企業として研修や知識取得の支援をしていたり、個人が積極的に新たなスキルを取得しようと努力していたりといった動きもあります。

 

最後に

以上、シンガポールでの教育システムと採用学歴条件についてまとめてみました。

改めて現地の教育背景や候補者のキャリア志向を踏まえた上で、採用条件を見直してみてはいかがでしょうか。

 

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