2025年は急増!シンガポールのモンスーン気候と増える豪雨への対策



こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。

熱帯気候のシンガポールでは、太陽の日差しが強く、特に日中はうだるような暑さになることが通常運転ですが、かと思うとたちまち空の雲行きが怪しくなり、バケツをひっくり返したような大雨がひと時地面をたたきつけるのもまた、当地の気候の特徴です。

すっかりこの天候サイクルにも慣れた在住邦人の皆様にとっても、今年2025年のモンスーンの影響の大きさには驚いておいでではないでしょうか。

先の3月19~21日には絶え間なく激しい雨が降り続き、浸水・冠水が見られた地域もありました。

一体、シンガポールで何が起きているのか!?

今回は最近のモンスーン事情、またそれらの影響を受けながらもどう対処していくか、というポイントでお伝えしてまいります。


【目次】
1. 【モンスーンとは】今年は特に影響大?
2. シンガポールの水害と防御策
3. 雨天時でも快適に過ごすには 
4. 最後に

 

1. 【モンスーンとは】今年は特に影響大? 

シンガポールの気候は正式には「熱帯モンスーン気候」と言われ、年中高温多湿で知られています。

モンスーンは別名・季節風とも呼ばれ、季節により大きく風向が変わる風のことを指し、シンガポールに限らずアジア一帯がこれによって影響を受けています。

この地域では冬のシベリアや中国南部を含む北東からの風が南シナ海を吹き抜け、赤道に向かって南下することによって起きます。
 

シンガポールは例年10~3月がモンスーンの季節と言われていますが、今年2025年は特にその影響が大きいようで、気象庁(MSS)によると、島内各地で記録的な降雨量が確認されており、2025年3月後半の降雨量は、島のほとんどの地域で平年を上回ったのだとか。

またその影響が今年は4月に入っても続いており、先日4月13日の昼にはイーシュン、プンゴルなどの北東部にかけて激しい降雨が発生し、約2時間のあいだで約114mmの降雨が記録されています。

これはシンガポールの4月の平均月間降雨量の47%に相当し、1978年以来の観測史上、1日の最大降雨量記録の上位2%に入るそうです。

この豪雨を受けて、島内13エリアにおいて排水路や運河の水位が上昇したことから、気象庁は洪水危険警報を発令しています。
 

激しい降雨は気温の変化ももたらします。

年間を通して25~32℃が平均気温のシンガポールですが、先般の豪雨では21℃まで低下し、肌寒いとまで言える気温に達しました。

国内各地で水位が上昇したことにより、SNSなどで住民が道路の冠水や住居への浸水などを映した動画もよく目にします。
 


2. シンガポールの水害と防御策

かつてシンガポールも都市化が進む前は、度々洪水などに悩まされてきました。

今日、水害被害が最小限にとどめられているのは、シンガポールの長年の努力によるものです。

国家機関である水資源庁(PUB)は洪水リスクがある地域を特定し、総合的に管理する排水マスタープランを策定しています。

これに基づき、具体的な洪水防御策として以下のような努力が挙げられます。

・排水インフラの強化
 雨水を集めて、貯水池などに導くための広大な排水溝、運河、河川のネットワーク構築

・現場での雨水管理
 雨水の流れを緩やかにし、公共排水システムへの負担を軽減するため、都市開発業者には貯水槽、緑化屋根、貯水池の建造など敷地内対策の実施を義務付けている

・海岸の保護
 海面上昇や高潮の影響を緩和するため、壁や堤防の建設

・住民への周知
 洪水が発生しやすい地域の住民/企業に、防止堤防や土のうなどの対策用具を配布

・早期警報システムと警報
 住民が予防措置をとれるよう、早期警報を提供。また通勤客向けに道路の冠水の警告


これらの努力によって水害は随分軽減されているものの、それでも生活・ビジネスへのダメージはゼロではありません。

特に観光業や屋外アクティビティやスポーツに関わる産業は影響を受けやすく、セントーサ島やゴルフクラブ、人出が鈍る飲食業などにおいて、今年もビジネスの不調が訴えられています。

また飛行機の運航にも遅延や時刻変更などの混乱をもたらし、路上では倒木などの被害も確認されており、今もなお人々の暮らしに甚大な影響を与えています。


3. 雨天時でも快適に過ごすには

天候は私たち個人には如何ともしがたいものですが、少しでもリスクを減らし、また快適に過ごすためにできることはあります。

ここでは日常的に注意したいポイントや、快適に過ごすためのコツをお伝えしてまいります。
 

環境庁アプリ「my ENA」で随時天候チェック
シンガポールにおける天気、大気汚染度、デング熱の流行地域、水位、洪水、断水情報だけでなく、ホーカーセンター、食品衛生、リサイクルまでもの情報がリアルタイムで得られる便利アプリです。

こちらをお手元のスマホに入れておき、急な降雨などの情報をキャッチしましょう!

Apple ユーザー用ダウンロードリンク

Andoid ユーザー用ダウンロードリンク
 

荷物には雨の日グッズをしのばせて
傘、羽織りものは常に携帯しておきましょう。

近年は超軽量&コンパクトな折り畳み傘も売られていますし、雨晴兼用であれば当地の強い日差し対策にもなります。

羽織り物はふだんから冷房対策になりますし、、撥水加工がある上着であれば心強いですよね!

また、バッグの素材も防水性が高い素材を選ぶと◎。

余談ですが、我が家では雨に濡れて帰宅した時の為に玄関先にタオルを置いています。

 

スリップ&足元注意!
シンガポールの建物の床材は、濡れると一気にツルツルと滑りやすくなるので、注意して進みましょう。

ビジネスシューズも防水性があるものを選ぶと良いでしょう。

シンガポールの路上ではフタがされていない排水路(ドブ)はあまり見かけませんが、道路が冠水した状態でのむやみな歩行も避けましょう。

足元にどんな危険が潜んでいるか分からない状態での歩行は危険です。

 

シンガポールはカミナリ大国
シンガポールは世界でも有数の雷が活発な国で、年間平均167日の雷雨が観測されています(その年の台風の数によりますが、日本は年間20~60日程度)。

雷雨から離れた場所でも落雷は発生します。

グラウンドやゴルフ場、ビーチなどの開けた場所は危険ですので、なるべく屋内の安全な場所に避難しましょう。

また、すぐ避難できない場合は、電柱から4メートル、樹木からは2メートル離れておくと落雷リスクが低減されます。

外に出るのは雷の活動が止んで20分が経過してからにしましょう。

 

車のドライバーも注意が必要
当地で自動車を運転する方は、雨天時にはスピード減速、車間距離の確保など、基本事項をいつも以上に徹底しましょう。

激しい降雨で水位が上がってきた場合には、道の端に寄らない(道の端に水が寄るため)、ギアをロー(LOW)に入れて排気管への浸水を防ぐ、急な発進やブレーキをしないなどの対処が必要です。

 

モンスーンシーズンはお出かけ先も選ぶと吉
一年を通して雨の多いシンガポールではありますが、特にモンスーンシーズンにお出かけやイベントを計画する際には、なるべく屋内アクティビティや移動時に濡れにくい場所を選ぶと無難です。

駅前やショップロットでは歩道に屋根があることも多く、雨の被害を最小限に抑えられます。

また、こういった気候上、当地は屋内アクティビティが特に充実しているように思います。

例えば屋内プレイグラウンドやボウリング、カラオケ、または室内ワークアウトでも、何か雨天時のお気に入りアクティビティを持っておくと良いかもしれませんね。


4. 最後に

今回は、昨今モンスーンによる豪雨の機会が増えつつあるシンガポールの事情についてお届けしてまいりました。

過度な降雨は災害になりえますが、蒸し暑い気候の当地では適度な雨天は意外に歓迎されています。

日本ではネガティブな意味で語られがちな雨も、私のシンガポール人の友人はむしろ曇りや雨のことを「いい天気だね」なんて話すくらいなので、カルチャーの違いを感じます。

モンスーンの期間は注意を払いながらも、当地の気候と上手く折り合いをつけながらシンガポール生活を楽しめるといいですね。

この記事が、皆様の当地での生活に役立てば幸いです。

 

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