【ラマダン2025】もうすぐ断食スタート、知っておきたいマナー
こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。
長い旧正月期間が明けたばかりではありますが、早くも次はムスリム(イスラム教徒)の人々にとっての祝祭シーズンが始まります。
多様な人種・宗教・生活様式が入り混じるシンガポールにおいて、それぞれのライフスタイルや信仰心に敬意を払うことはとても重要です。
ムスリムの人々が今年は3月から約一ヶ月のあいだ取り組む断食は、断食を行う人にとってはもちろん、行わない人にとっても期間中は頭に留めておきたいもの。
ここではぜひ、断食についての基礎知識や、ムスリムでない人々も知っておきたいマナーなどについてお届けしてまいります。
【目次】
1. ムスリムが断食を行う「ラマダン」とは?
2. 2025年のラマダンスケジュール in シンガポール
3. 断食中の人々への接し方
4. 最後に
1. ムスリムが断食を行う「ラマダン」とは?
イスラム教には「五行」と呼ばれる、教徒が実践すべき義務としての行動が5つ※定められています。
※宗派などによって数や内容は異なります
・信仰告白 (シャハーダ) : 「アッラーの他に神は無く、ムハンマドは神の使徒である」と証言すること
・礼拝 (サラート) : 1日5回、神に祈ること
・断食 (サウム) : ラマダン月は夜明けから日没まで食物を口にしないこと
・喜捨 (ザカート) : 恵まれない人々に収入の一部を施すこと
・巡礼 (ハッジ) : 経済的・身体的に可能であれば巡礼月にメッカ巡礼をする
このうちの一つ、断食 (サウム)は、自身の欲を抑制して信仰心を深めることを目的に、イスラム暦の9月にあたるラマダンの月に行われます。
また空腹を味わうことで、死者や世の恵まれない人々に想いを馳せ、共感や感謝の心を持つとも説かれています。
「ラマダン=断食」と捉えがちですが、ラマダンはあくまで暦上の月を表すもので、正確には「ラマダン=断食を行う月」と憶えておきましょう。
2. 2025年のラマダンスケジュール in シンガポール
私たちがふだん利用する新暦のカレンダーと、イスラム暦 (ヒジュラ暦)は異なる暦です。
イスラム暦は月の満ち欠けに連動した太陰暦で、一ヶ月は29もしくは30日です。
そのため、旧正月と同じように、ラマダン (イスラム暦の9月)の時期も毎年変わります。
今年2025年のスケジュールは以下の通りです。この一ヶ月間が断食期間となります。
開始 : 2025年3月1日 土曜日
終了 : 2025年3月30日 日曜日
この開始日や時間などは国や地域によって異なるため、注意が必要です。
上記はあくまでシンガポールのスケジュールだとお留め置きください。
これらの期間のうち、日が出ている間は一切の飲食を断ち、日没を待って食事を摂ります。
そして日の出までに一日分の食事を済ませて、また断食に臨む…一ヶ月間はその繰り返しです。
また、断食に目が向けられがちですが、前提としてラマダンは信仰心を深めるためにあります。したがって断食だけでなく、諍いや悪口や噂話、喫煙などもこの期間は禁じられています。
一方で体が弱っている方や高齢者、妊婦、授乳期や月経期の女性、子どもなどは断食の対象外となります。
断食をしないムスリムの方がいたとしても、それを指摘するのは野暮ですので控えておきましょう。
3. 断食中の人々への接し方
実際に断食に取り組まれるムスリムの方々への接し方について、大切なのは、断食をする人々へのリスペクトや尊重することです。
この一文に尽きるのですが、以下の事項はエチケットとして、憶えておくことをお勧めします。
・ムスリムの同僚・友人の前での飲食はしても大丈夫ですが、相手を尊重するためにも食事開始前に一言伝えておきましょう
・職場ではランチ休憩が必要ないぶん、ムスリム社員は早く帰宅させてあげると喜ばれるでしょう
・「本当は食べてるんでしょう?」「断食をやめたら?」といった発言は失礼にあたります。相手の行いを尊重する気持ちを忘れずに!
・断食中の人々の目の前での喫煙はやめておきましょう
・否定的な会話、例えば悪口や噂話、辛辣な物言いは控えましょう
・一ヶ月の断食明けのハリラヤ前後では多くのムスリム社員が休暇を取るでしょう。前後に急を要する案件などの持ちかけは控えた方が無難です
ラマダンで断食に取り組む神聖なムスリムの人々には、ぜひ”Ramadan Mubarak”(Blessed Ramadan) や ”Selamat Berpuasa”(Happy Fasting) といった言葉をかけてあげましょう!
この言葉に大いに励まされるそうですよ。
4. 最後に
ラマダン中、一日の断食を終えて最初の食事となるイフタ―ルは、ムスリムの人々にとって特に喜ばしい時間です。
そのため日没前は、イフタ―ルに備えて街が慌ただしくなります。
ふだんの食事以上に豪華になるこの期間の夕食。
空腹をこらえて帰路につく断食中の人々の高揚感は、察するに余りあります。
そんな幸福感を想像するだけで、なんだか勝手におすそ分けいただいたような気分に浸れるものです。
多様な文化が混在するシンガポールの、楽しみの一つと言えるでしょう。
ぜひ今年のラマダンも、シンガポールで暮らす醍醐味を味わえるものでありますように。
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