シンガポールで図書館に行こう!初心者のためのNLBガイド
こんにちは!
リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。
シンガポールに暮らしていて、日頃 図書館に行くことはありますか?
私はシンガポールに住み始めた頃、子どもが幼かったのでよく利用していました。
自宅付近の図書館に足を運ぶことが多かったため私も全体像を知っているわけではないのですが、シンガポールの図書館文化がいかに豊かかということを、人に聞いたり調べたりするにつれ強く実感する今日この頃です。
本を借りる場所としてだけでなく、地域住民が集まるための仕組み作りが上手で、よく練られていると感心します。
シンガポールに住みながら、この恵まれた環境を利用しない手はないのでは!?
そこで今回は、シンガポールで図書館に行くためのアレコレをお伝えしてまいります。
※本記事に掲載された情報は、2024年9月時点での情報です
【目次】
1. シンガポールで図書館に行こう
2. シンガポールの図書館でできること
3. おすすめの図書館5選
4. 最後に
1. シンガポールで図書館に行こう
シンガポールのすべての図書館は、デジタル開発情報省の管轄下の国立図書館委員会 (National Library Board、通称NLB)によって管理されています。
地方自治体をもたないシンガポールにとって、国立図書館と公共・地域図書館の区別は少なく、複合的なシステムをNLBが司どっています。
1820年代の英国植民地時代から公立図書館はありましたが、1960年にシンガポール国立図書館へと発展し、NLBが設立されたのは意外にも近年の1995年9月のこと。
NLBは、比較的若い国であるシンガポールが国民的アイデンティティを確立させるのに図書館が特別な役割を担うと捉え、以降、情報拠点、生涯教育の学び場、そして文化施設としての機能を発展させてきました。
私が特に素敵だと思ったのは、NLBのCEOであるNg氏の「子どもが生まれてから銀婚式を迎えるまで、絵本の読み聞かせや物語を通して異世界を探検する時から、高齢者になってデジタル機器やソーシャルメディアの講習を受ける時まで、図書館は個人のバックグラウンドに関係なく、生涯寄り添う仲間・伴侶です」とのフレーズです。
社会の中での図書館の存在意義や、揺るぎないビジョンが感じられます。
いざ図書館へ行こうと考えたら、まずは近所の図書館を探すところから始めましょう。
NLBのウェブサイトから検索できます。
図書館への訪問自体はどこも無料。シンガポールでは貴重な場ですよね!
加えて本を借りたり、自習室を予約するなどのサービスを受けるためには有料会員となる必要があります。
NLB会員「Basic Membership」になるためには
・シンガポール人: 無料
・シンガポールPR保持者: 登録料10.69シンガポールドル
・外国人: 登録料10.69シンガポールドル+年会費43.60シンガポールドル
の支払いが必要です。
外国人は少し設定がお高めですが、よく利用する方にとってそれだけの価値はあると言えます。
例えば、英語の絵本の読み聞かせなどをしたいご家庭にとって、当地では書籍は高額なので、お得ですよ!
2. シンガポールの図書館でできること
図書館と言えば本を借りる場所というのが第一かと思いますが、シンガポールの図書館はコミュニケーションのハブとしても多機能的な役割を担っています。
個人的にはアカデミック色の強い公民館と言っても良いのでは、なんて思っています。
シンガポールの図書館の一般サービスや利用メリットををここにご紹介していきます。
・本を借りる
物理的に図書館を訪れて本を借りるという昔ながらのスタイルはもちろん、NLBモバイルアプリを利用して電子書籍にオーディオブック、電子マガジン、電子新聞などの閲覧も可能ですし、本のデリバリーサービスもあるところが特筆すべき点です。
余談ですが、私がよく訪れた図書館には日本語の絵本も少数ながら取り揃えてあり、蔵書の幅の広さに驚きました。
・ひと休みができる!
建物は言わずもがな冷房がきいていて、座る場所も一般的な商業施設に比べたらふんだんにあります。
外出先で疲れたら、ぜひお近くの図書館を探してみてください。
特に、絵本スペースなど子ども向けエリアはクッションフロア仕様なので、小さなお子様を連れてくつろぐのにもオススメです。
・自習/仕事もできる!
図書館施設の大半にはスタディエリアやコワーキングスペース、読書室などが用意されており、個人用スペースを借りることができます。
このウェブページから各施設にあるスペースの種類や、その予約状況がご覧になれます。
静かな場所で集中力を高めたい時には最適な場所ですよね。
・イベント参加で、人と繋がれる!
各図書館では常時さまざまなイベントが開催されています。
イベントの中身もバラエティ豊か。
ヨチヨチ歩きのお子様への読み聞かせから、工作ワークショップに科学ワークショップ、シニア向けのデジタルデバイス講習会、アートやサステナビリティ、健康などをテーマにした講演会など…多彩かつ多様!
このウェブページから、ぜひ最新のイベント情報をチェックしてみてください。
ご自身の興味に合わせた催しに参加することで、同じ趣味をもつ仲間や地域のネットワークもできるかもしれません。
・多目的スペースが借りられる!
小さな会議室から音楽ホール、果ては巨大な催事場まで、民間施設よりも費用を抑えて借りられます。
このウェブページから、どのような施設が借りられるのかご覧になれます。
・WiFiもある!
専用アプリをダウンロードすることで、館内でのネット接続も可能です。
3. おすすめの図書館5選
現在国内に31*ある図書館は決して均一的なものではなく、持っている機能や特色などが少しずつ異なります。 *一部閉鎖中の施設もあります
上記では一般的なサービスや図書館の機能を載せましたが、個別の図書館を見ていくと、実に多くの特色や機能があるのです!
ここでは特におすすめの図書館をご紹介しますね。
1) 図書館の総本山、National Library
シンガポールの知の結集地、それが国立図書館 (National Library)です。
ブギス駅至近の巨大な施設はひときわ目立つので、目にしたことがある方も多いのでは?
ここは、他国の国立図書館と同様に、国に関する書籍やあらゆる資料を収集・保存し、国民がそれらにアクセスすることで文化や文学、思い出を残すという重要な役割を担っています。
また館内の7フロアを占めるリー・コン・チアン・レファレンス図書館には、シンガポールや東南アジア地域に関する文献が約80万点もあります。
2) アートやデザインに興味があるならLibrary @ Orchard
2014年にオーチャードのGatewayモール内にできたオーチャード図書館 (Library @ Orchard)は、2015年にデザイン賞も受賞した、凝ったデザインの空間です。
流線型の本棚に収まる蔵書もデザインに特化したものが多く、全体的におしゃれな印象。
アートやデザインなどのインスピレーションを得るのに、また自身のクリエイティビティを刺激するのにピッタリな場所です!
オーチャードでのショッピングついでに立ち寄れるのも高ポイントですね。
3) 中華文化に親しめるLibrary @ Chinatown
シンガポールの図書館で初めて、中国の芸術文化をテーマに置いているのがチャイナタウン図書館 (Library @ Chinatown)です。
こちらは企業と寺院のスポンサーシップ、またスタッフもすべてボランティアで成り立つ、他にはないスタイルで運営されている施設です。
福建語、潮州語、広東語といったシンガポールで馴染みのある中国方言について深く知ることができ、シンガポール人の多くにとっても自身のルーツについて思いを馳せられる場所となっています。
4) 美しい景色を見ながら読書を楽しめる Library @ Harbourfront
ハーバーフロント図書館 (Library @ Harbourfront)は、VivoCityモール内にある都会のオアシスのような場所です。
子ども向けの蔵書が多く、ショッピングに疲れたファミリーにはうってつけ!
読書ラウンジにある大きな窓からはウォーターフロントの景色が一面に広がり、セントーサ島を見下ろす眺めは格別。
読書の時間が一層価値あるものとなります。
5) 時代の先端をいく!Punggol Regional Library
東の端に位置するプンゴルは、開発が進む比較的新しい街です。
街の中心部One Punggol内に出現する5階建てのプンゴル地域図書館 (Punggol Regional Library)は、シンガポールの地域図書館の中でも最大規模。
この施設の特徴は、国民の生涯学習に重きを置いていることです。
子どもたちが感覚的な遊びに没入できるおもちゃ図書館、ティーン向けにはアクティブラーニングに特化した工作スペース「Spark! Lab」、また大人向けにはデジタル対応力向上などをテーマとして、さまざまなプログラムやリソースにアクセスできる、まさに今の時代らしさが詰まった図書館です。
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欲張ってもっとご紹介したいのはやまやまですが、きりがないので割愛します!
他にも施設内にカフェやキッズプレイグラウンドが入っていたり、スポーツ観戦やデジタル学習ができるスペース、早期教育に特化した蔵書が豊富な施設、自然に溶け込んだ館内デザインの施設など、各館の特徴が豊かで、これらが公共施設だということが信じられないくらいです。
ぜひ様々な図書館に足を運んで、ご自身の気に入る図書館を見つけてみてください。
4. 最後に
NLBはLAB25という5ヶ年計画の戦略イニシアチブを2021年から実行しており、現在その最中にあります。
この5年間の変革ロードマップで、進化する社会のニーズとデジタル化の影響、特に先のパンデミックに対応し、図書館と蔵書を再構築することを目的としています。
デジタル先進国でありながら、箱としての図書館施設も重要視するシンガポール。
電子書籍のコレクションを増やし、モバイル技術を開発するといった取り組みだけでなく、図書館が地域社会により多くのものを提供することを目標に、時代の知識トレンドの流れや関心事の分野の間を取り持ったり、ふだんの生活では出会うことのなかった人々や組織を繋げるなどテクノロジーとアナログを上手く融合させて価値の最大化を図っています。
時代に合わせたカルチャーを形成するシンガポールの図書館、今後も目が離せませんね!
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