【2024年第4四半期】速報版 シンガポール労働市場調査結果

こんにちは。

リーラコーエン シンガポール マーケティング担当の野上です。

先日1月27日、シンガポール人材省(以降MOM)は昨年2024年の最終四半期における労働市場調査結果の速報版を発表しました。

前四半期には総雇用人数は緩やかながらも拡大傾向にあり、不確実な経済状況下においても経済の回復に期待がかかった見立てでしたが、実際はどうだったでしょうか。

今回は、MOMがリリースをした労働市場調査結果について詳しくご紹介するとともに、今後のシンガポール労働市場展望についてお伝えしてまいります。

【目次】
1.雇用は引き続き増加も、成長ペースは鈍化
2.安定したペースの解雇者数と失業率
3.まとめと展望
4.最後に


1.雇用は引き続き増加も、成長ペースは鈍化

2024年第4四半期における総雇用者数の増加人数は、居住者・非居住者合わせて8,700人と、前四半期と比較すると大きく鈍化しました。

一方で、前年同時期の増加人数(3,900)人と比較すると高い水準でした。


今四半期は特に2023年に減少していたシンガポール人および永住者の雇用が回復し、専門職サービスや金融サービス、医療・福祉などの高度技能を要する分野での雇用が増えました。


小売業では、年末の繁忙期に向けた採用が増え、前年の減少を補う結果となりました。

一方で、外国人労働者の雇用増加は2023年に比べると鈍化しましたが、建設業の求人により労働許可証(Work Permit)保持者の雇用が伸びました。

また、2024年の年間で見ると総雇用者数の増加は45,500人でしたが、2023年の78,800人から大きく減少しました。

業種別には製造業は500人の減少となり、2023年の2,200人増からマイナスに転じています。

建設業は2023年の29,200人増から11,300人増へと伸びが縮小し、サービス業も46,800人増から35,600人増へと減少しました。

2023年はWP保持者の雇用が大きく増えたため、その反動が出た結果となりました。


2.安定したペースの解雇者数と失業率

2024年第4四半期の解雇者数は、前四半期の3,050人から3,600人に増加しましたが、不況期の水準を下回りました。

2024年通年での解雇者数総数は12,930人で、2023年(14,590人)より減少しました。

また、全産業にわたり顕著な解雇増は見られませんでした。

解雇率も、1,000人あたり6.7人(2023年)から5.8人(2024年)へ低下しました。

2024年の解雇理由の大半は、企業の組織再編や業務の見直しによるものでした。


一方で、居住者およびシンガポール市民の失業率は、居住者:2.6% → 2.8%、市民:2.7% → 2.9%と9月から10月にかけて若干上昇しました。

しかし11月・12月には横ばいとなり、不況期以外の通常の範囲内に収まりました。

全体の失業率は1.9%で変わりませんでした。


なお、2024年を通じた失業率は、全体で見て2023年1.9% → 2024年2.0%、居住者:2.7% → 2.8%、市民:2.9%で安定した推移で、ほぼ変わらずの状況でした。


3.まとめと展望

MOMは、経済環境の改善を背景に今後も労働市場が成長を続けると予測しています。

また、同省がシンガポールの企業を対象に行った意識調査によると、2024年12月時点で「今後の採用増加」を見込む企業の割合は、9月の43%から46%へ上昇したそうです。

さらに同調査によると32%の企業が賃上げを予定しており、9月時点で賃上げをすると回答していた企業の割合(16%)の2倍となっています。

一方で、世界経済の不確実性が続く中、企業と労働者は変革とスキル向上に取り組み、新たな機会をつかむ必要があるとの慎重な姿勢を示しました。


同時に、シンガポールの労働力人口は高水準であるとしながらも高齢化の問題を抱えており、企業は労働力不足に対応するための対策を講じる必要があると述べました。

新たな人材育成に投資し、従業員の能力を最大限に活かす必要があるとしながら、シンガポールの競争力を維持し、質の高い雇用を創出するためには外国からの投資やグローバル人材の受け入れが重要だとしました。


4.最後に

今回は、先日1月27日にリリースされたシンガポール労働市場調査結果の2024年第4四半期速報版について詳しくお届けしました。

引き続き、MOMは2025年第1四半期にかけても経済見通しについて比較的楽観的な見方を示しています。

居住者・非居住者の雇用状況や産業別データ、求人件数、労働者の転職動向など、詳細な労働市場報告書は2025年3月中旬に発表予定です。


シンガポールでの事業計画を立てる上でも大きな参考情報となる労働市場調査結果。

ますます今後の動向が注目されています。

今回のレポートについてより詳しくお知りになりたい方はぜひMOMのホームページをご参照くださいませ。

引き続き続報がリリースされ次第、本ブログでアップデートしてまいります。

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