シンガポールの新卒給与はズバリいくら?【2024年最新データ】

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

3月に入り、日本では卒入シーズンに差し掛かろうとしていますね。

来月に入社を控える新卒の方は、新しく待つ環境や出会いに期待や不安など、胸がいっぱいの時期かと思います。

さてそんな中、先日シンガポール教育省(MOE)より新卒給与に関するデータ「新卒者雇用調査(GES)」が発表されました。

インフレやリビングコスト高が続くシンガポールですが、新卒の給与額はどのくらいなのでしょうか。

今回は、本データをもとに、シンガポールの給与額とその動向についてご紹介してまいります。

【目次】
1.新卒者雇用調査についてとシンガポール新卒雇用・給与動向
2.専攻学科別の雇用率と給与平均額の額推移
3.まとめ
4.最後に


1. 新卒者雇用調査についてとシンガポール新卒雇用・給与動向

先日、MOEが発表した「新卒者雇用調査(GES)」は、同省がシンガポール島内大学の卒業者に対して毎年行っている調査データです。

対象はシンガポール島内の大学(シンガポール国立大学:NUS、南洋工科大学:NTU、シンガポールマネジメント大学:SMU、シンガポール工科デザイン大学:SUTD、シンガポール工科大学:SIT、シンガポール社会科学大学:SUSS)の卒業生、およびポリテクニックと呼ばれる専門学校の卒業生のデータがそれぞれ含まれています。

今回発表された2024年卒のデータによると、正社員の雇用率は低下したものの、月額給与の中央値は上昇しました。

それぞれ大学卒業の場合とポリテクニック卒業の場合の雇用率と給与の推移を見ていきましょう。

・大学卒業生
正社員 (フルタイム)雇用率:84.1%(2023年)→ 79.5%(2024年)

求職中の失業率:10.4%(2023年)→ 12.9%(2024年)

月額給与(中央値):SGD 4,317(2023年)→ SGD 4,500(2024年)

2023年と比較すると正社員の採用率は低下したものの、就職した卒業生の給与額は上昇しています。

人材の競争は激しい一方で、優秀な人材は前年と比較して高給を得られる市場であることが分かります。


・ポリテクニック(専門学校)卒業生
正社員(フルタイム)雇用率:約60%(2023年)→54.6%(2024年)

月額給与(中央値):SGD 2,800(2023年)→ SGD 2,900(2024年)

こちらも雇用率は下がったものの、卒業生の87.5%が卒業後6か月以内に何らかの雇用状況(パートタイム・フリーランス含む)を得ることができたそう。

卒業生の多くがさらなるスキルアップや学びのための一時的な仕事を選択し、将来的な給与アップにつなげているという結果が見られました。


2. 専攻学科別の雇用率と給与平均額の額推移

次に、過去3年間の大学における専攻学科別の雇用率(フルタイム)と給与額を見ていきましょう。

以下はそれぞれ2021年以降、3年ごとの雇用率および初任給の推移を表した表です。

専攻科目 雇用形態
Employed Full-Time Permanent Employment
2022 2023 2024 2022 2023 2024
Arts, Design & Media 90.3% 84.0% 82.4% 72.2% 67.8% 60.9%
Built Environment 95.5% 91.6% 88.3% 89.6% 87.2% 80.4%
Business 95.9% 93.2% 90.8% 91.0% 88.3% 84.4%
Engineering 94.5% 86.2% 83.7% 91.7% 82.9% 79.3%
Health Sciences 96.7% 97.6% 91.2% 92.9% 95.9% 88.3%
Humanities & Social Sciences 91.4% 87.7% 86.2% 80.3% 78.3% 72.1%
Information & Digital Technologies 95.0% 90.5% 87.3% 93.2% 88.7% 83.5%
Sciences 90.4% 86.9% 83.1% 80.6% 79.0% 72.3%
全体 93.7% 89.7% 86.6% 86.4% 83.5% 77.7%

 

専攻科目 2022 2023 2024
Arts, Design & Media  $         3,500  $        3,740  $       3,800
Built Environment  $         3,750  $        4,000  $       4,100
Business  $         4,100  $        4,150  $       4,400
Engineering  $         4,600  $        4,500  $       4,650
Health Sciences  $         3,700  $        3,910  $       4,000
Humanities & Social Sciences  $         3,800  $        4,015  $       4,250
Information & Digital Technologies  $         5,625  $        5,500  $       5,600
Sciences  $         3,900  $        4,000  $       4,125
全体  $         4,200  $        4,313  $       4,313

(出典: 2024 JOINT AUTONOMOUS UNIVERSITIES GRADUATE EMPLOYMENT SURVEY)
※ ボーナス、CPF(中央積立基金)拠出、株式の報酬等は除いた金額

全体的に低下した雇用率ですが、テック分野やビジネスアナリティクス、ヘルスケアなどシンガポールで需要が高い職種のスキルを持つ部門では引き続き高い傾向が見られました。

また、給与額では多くの専攻部門で上昇が見られ、昨年と比較しても100SGD前後の上昇幅でした。

経済の再編やデジタル化を大きく進めるシンガポールでは、引き続き同分野での専門職の需要高、そして給与の引き上げが行われている状況が見て取れます。


3. まとめ

雇用率は低下しつつも、平均の給与額は上がった2024年。

多くの人材を大量採用すると言うよりも、需要高の分野においての専門スキルを持つ即戦力人材をピンポイントで採用するというトレンドが垣間見られる結果となりました。


今後、この傾向は加速すると見られている中で、企業側は優秀な人材の見極め、求職者側としては激しい競争の中で際立つスキルセットの強化が必要となっていくのではないでしょうか。


また、外国人としては引き続き就労ビザの取得基準が厳格化されているなか、シンガポールでの就労を目指す場合にはご自身のコアスキルを会社にどのように還元できるかを明確にし、自身を価値のある候補者として位置付けることが大切になってくるでしょう。


4. 最後に

今回は、MOEが公開した給与データをもとに、シンガポールの新卒給与とそのトレンドについてお届けしました。

シンガポールの雇用市場は変化し続けていますが、適切なスキルと経験、そして職を得たあとに継続的にスキルアップを図り「企業に求められる人材でい続けること」が、シンガポールで活躍するための大きなカギになってくるでしょう。


シンガポールでの就労についてお考えの方はお気軽にこちらから弊社のキャリアコンサルタントへお問い合せください。

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