国際女性デーに考える、成功する女性の10の共通点とは

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

毎年3月8日は国際女性デー(International Women’s Day: IWD)があります。

この日は、1975年に世界中の女性の功績や挑戦、社会への貢献を称える大切な日として国連が定め、今や世界中でこの日にちなみ様々な取り組みが行われるようになりました。

毎年テーマがありますが、今年は「#AccelerateAction(行動を加速せよ)」。

ジェンダー平等の推進や、女性の活躍を阻む障壁を取り除くための具体的な行動を促すメッセージを打ち出しています。


特に最近シンガポールでは、ビジネス、テクノロジー、医療、社会活動など、多岐にわたる分野で活躍する女性が増えています。

例えば島内で大人気のチョンバルベーカリーやコモン・マン・ロースターを束ねる「スパ・エスプリ(Spa Esprit)」グループの創始者であるCynthia Chua氏や、島内で日本人が多く通うローカル・インターナショナルスクール「EtonHouse」の代表Ng Gim Choo氏、そして今や東南アジアに広がるシンガポール発祥の大人気アパレルブランド「Love, Bonito」の創始者であるRachel Lim氏やDione Song氏もシンガポール出身です。

そこで今回は、国際女性デーにちなみ、成功する女性にはどのような共通点があるのかを考えてみたいと思います。


成功する女性の10の共通点とは



1. 困難を乗り越えるレジリエンス

まず一つ目に挙げられるのは、「逆境を力に変える強さ」ではないでしょうか。

成功への道のりには必ず障害がつきもの。

シンガポールで活躍する女性のインタビューを見ても、平坦な道を歩んできた人には出会いません。

挫折や困難に直面しても前向きに立ち向かい、成長の糧としています。

シンガポールの女性起業家ネットワーク(The Singapore Women Entrepreneurs Network: SG-WEN)が実施した調査によると、シンガポールの働く女性の68%が、キャリアにおける困難(ジェンダーバイアスやワークライフバランスの問題など)を克服した経験があると回答しています。


2. 生涯学習とスキル向上

次に、変化の激しい時代に対応する力が挙げられます。

急速に変化する経済環境の中で、学び続ける姿勢を持つことは成功への鍵となります。

シンガポールの生涯学習推進機関「SkillsFuture」が昨年実施した調査でも、定期的にスキルアップを行う女性は、リーダー職に就く確率が40%も高いという結果が出ているそう。

実際にこのSkillsFutureや同機関が行う「キャリア転換プログラム」、そして先出のSG-WENのメンターシップなどを活用することで、女性のキャリア成長が促進されている現状があります。


3. 自信と自己肯定感

自らの可能性を信じる力も成長や成功には欠かせません。

自信を持つことは、リーダーシップの発揮、給与交渉、固定観念の打破につながります。シンガポール人材開発省(MOM)が行った調査によると、給与交渉を積極的に行う女性は、そうでない女性よりも20%高い給与を得ているそう。

自らの意見を発信する自身や力が、未来を切り拓いていく大きなカギになるのではないでしょうか。


4. 強固な人脈とネットワーキング

どれだけテクノロジーが台頭しても、ビジネスにおいては人脈が大切。人とのつながりがキャリアを広げるということは変わりません。

社内外のネットワーキングイベントを上手く活用することで、メンターシップやビジネスの機会、さらにはキャリアの成長につながるでしょう。

ビジネスSNSのリンクトインが今年発表した調査によると、シンガポールで成功している女性の75%が、積極的にネットワーキングイベントに参加していると回答したそうです。

また、シンガポールではNTUCが主催している「Company Mentorship Circle(CMC)」などのメンタープログラムが、女性のキャリア支援に役立っているようです。


5. 柔軟性と革新力

AIや自動化の進展により、業界は急速に変化しています。

このような環境の中で成功する女性は、新しい技術やトレンドを積極的に取り入れている傾向があるようです。

その時々の状況に臨機応変に対応し、変化の波に乗るということも大切です。

MOMの今年の労働市場調査によると、シンガポールの女性リーダーの60%が異業種への転職経験を持つそう。


6. ワークライフ・インテグレーション

ワークライフ・インテグレーションとはつまりキャリアと私生活の「両立」です。

リーダーシップを執る多くの女性が「ワークライフ・バランス」よりも「ワークライフ・インテグレーション」を重視し、仕事と家庭の両方を柔軟に管理しています。

ここで言う「ワークライフ・インテグレーション」とは、仕事と生活のバランスを取る考え方であるワークライフ・バランスとは別に、仕事と生活を結合して考えること。

シンガポールでは多くの企業がハイブリッドワークや育児休暇制度の拡充を進めており、子育てをしながら社会で活躍する、または社会復帰をする女性の割合は増加傾向にあります。


7. 次世代のジェンダー平等支援

自分の世代だけではなく、先を見据えて次世代の女性が活躍できる環境の土壌づくりをする。

現在活躍する多くの女性が、次世代の女性を支援する活動にも取り組んでいます。

シンガポールではリーダー職の女性の80%が、若手女性のメンターを務め、育成に励んでいるというデータもあります。


8. 感情知性(EQ)と共感力

昨今何かと話題となることが多い感情知性(EQ)。

人を動かし、さらには支えるというリーダーシップが今求められているなか、この感情知性(EQ)が高い女性はチームを上手くまとめ、職場の人間関係を円滑にすることができるのではないでしょうか。

ハーバードビジネスレビューが昨年行った調査でも、EQの高い女性リーダーが率いる企業は、従業員の満足度と定着率が15%向上したというデータがあるほど。

【関連記事】【心の知能指数EQ】 EQが高い人はどんな人? どうやって見極める? 採用面接での質問例


9. 起業家精神とリスクテイク

Enterprise Singapore の最新調査によると、シンガポールでは、女性主導のビジネスは過去5年間で30%成長しているそう。

多くの女性が新たなビジネスを創出しています。

起業家精神やリスクを恐れない姿勢も時に大切です。


10. 自身の健康を大切にする姿勢

最後に最も大切なのは、自分自身の健康を守ること。

心身の健康は、社会で長く活躍するためには最も大切なことと言っても過言ではありません。

少し疲れたと思ったら休む、自身のメンタルと上手く向き合う、といった自己管理をしっかり行う姿勢を忘れないでおきたいものです。

シンガポールの保健省の調査でも、自己管理に投資する女性は生産性と仕事満足度が35%向上するというデータがあります。

運動やマインドフルネス、そして十分な休息が、成功を支えるカギとなります。

【関連記事】世界メンタルヘルスデー:職場でのメンタルヘルスの重要性について考える


最後に

今回は、2025年の国際女性デーを迎えるにあたりシンガポールで活躍する女性たちの成功の秘訣や理由についてデータを交えながらお届けしてまいりました。

こうしてみると、女性だけでなくすべてのビジネスパーソンに言えることが分かりますね!

本記事が、今年の国際女性デーに際し皆様にとってより包括的で公平な社会を築くことを考えるきっかけとなれば幸いです。

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