従業員のウェルビーイングを保つ方法
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。
目まぐるしく変化する昨今の社会において、自社の従業員の健康やウェルビーイングへ目を向けることは、単なる一過性のトレンドではなく、人材育成の観点からも戦略的に捉えなければならない項目の1つとなっています。
特に多様な背景を持つ従業員が活躍するシンガポールでは、コロナ禍以降従業員の健康を保つための福利厚生や体制に投資する企業が増えています。
そこで今回は、従業員の健康やウェルビーイングを促進するために実践できる方法を弊社の福利厚生例を交えながらいくつかご紹介いたします。
【目次】
1.まずは現状の把握から
2.従業員のウェルビーングを保つための具体案一例
3.最後に
1. まずは現状の把握から
具体的な戦略・福利構成を検討する上で、まずはシンガポールの従業員の健康に影響を与えかねない要因を理解することが大切です。
多文化的な背景を持つ従業員は、厳しい競争を勝ち抜いてきた同僚との人間関係の維持をはじめ、長時間労働や高い生活費、より良い生活をするための競争といったストレス要因に直面することが多いと言えます。
ハイブリッドワークなどを筆頭に働き方に様々な選択肢が生まれた今でも、仕事選びの際に福利厚生を重視する候補者の割合も徐々に増えてはいるものの、未だ就労時間・環境にかかわらずより高い給与を支給する企業を選ぶ割合も多いのが実情です。
また、日本と同じく高齢化社会の一途を辿るシンガポール。
従業員の平均年齢も高くなりがちのため、健康維持のためにも積極的なウェルネス・イニシアチブが不可欠なのです。
2. 従業員のウェルビーイングを保つための具体案一例
それでは実際に、どのような福利厚生や制度が有効でしょうか。
以下に一例をご紹介いたします。
包括的な医療保険の選択:
医療費がとにかく高額なシンガポール。
できれば、予防医療・治療医療の両方をカバーする医療保険を従業員が利用できるようにすることが理想的です。
例えば、症状を治療するというのはもちろんのこと、人間ドックなどの健康診断や予防接種、メンタルヘルスサービスの利用などがカバーされていることが望ましいでしょう。
メンタルヘルスに対する認識:
コロナ禍以降、シンガポールではメンタルヘルス受診に関する手当を検討・支給する企業が増えているそうです。
香港の保険会社AIAのシンガポール拠点が行った調査によると、2020年以前はメンタルヘルス保険に加入している法人顧客は全体の1%にも満たなかった一方で、昨年2023年にはその約10%に上昇したそう。
メンタルヘルスに関する悩みで病院を受診する人が増加している一方で、企業のサポート体制も見直しが必要になっているようです。
また、従業員の教育目的でのワークショップや研修などの体制を整えることも、メンタルヘルスに対する偏見に対処するという点で有効です。
ストレス、不安、抑うつに直面している従業員をサポートするためのカウンセリングサービスや従業員支援プログラムなどへアクセスしやすい環境を整えることも望ましいでしょう。
ワーク・ライフ・バランス方針の採用:
シンガポールでは今年中を目途に柔軟な勤務形態(FWA)ガイドラインの導入が予定されているとおり、従業員が自身のライフスタイルに合わせた働き方ができる制度(在宅勤務オプション、ウェルネス活動のための有給休暇)などの導入を検討し、ワーク・ライフ・バランスを奨励すると良いでしょう。
ワーク・ライフ・バランスの向上により、従業員一人ひとりの生産性の向上やメンタルヘルスの状況が改善するといった効果も期待できます。
フィットネスおよび運動プログラムの提供:
ストレスと運動量は密接に関係しています。
フィットネスクラスの主催やジム会員になる費用負担制度の提供、ランチタイム・就労後のジョギングなどの推進により、従業員の定期的な身体活動を奨励するという風土も大切です。
定期的な運動は身体の健康を増進するだけでなく、ストレス緩和も期待できます。
栄養サポート:
共働き家庭が多かったり、そもそもの文化的な背景が理由で外食をする人が多かったりするシンガポールでは、食事面でのサポートも有効です。
例えばオフィスでのケータリングフードに栄養価の高い食事の選択肢を追加したり、栄養ワークショップを開催したり、健康的な食事のための補助金を提供したりすることは従業員のウェルビーイングに直結すると言えます。
職場と家庭の両方でより健康的な選択をするよう従業員に教育するという観点からも、このようなサポートは大切です。
ポジティブな職場環境の促進:
「福利厚生」や「制度」というと、コストのかかるものばかりのイメージがありますが、実際にそこまでのコストはかけられないというケースも多々あります。
そのような場合でも、従業員の一人ひとりが大切にされ、尊重されていると感じられるような協力的で包括的な職場文化の醸成を心がけるだけでも、メンタルヘルス向上に直結する施策と言えるでしょう。
マネジメントとのオープンなコミュニケーションの奨励や、定期的なパフォーマンスのフィードバック、チームワークの促進は仕事の満足度やウェルビーイングを高めることができます。
従業員の参画とフィードバック:
最後に、これらのウェルビーイング施策の立案に、実際に従業員を参加させるというのもおすすめです。
利用する側からの定期的なフィードバックで従業員のニーズや嗜好を把握し、最小限のコストでインパクトのある取り組みを行うのが効率的です。
弊社では、一昨年より、年に1度従業員が自身のスキルアップやジム加入、ヨガレッスンなどウェルビーイング維持のために使用できる補償金制度を導入しました。
上限はありますが、従業員からの反応も良く、利用率の高い福利厚生制度となっています。
3. 最後に
今回は、シンガポールで従業員のウェルビーイングを保つ方法について、いくつかの例をお届けしました。
導入できる福利厚生や制度は、全体の予算や従業員数をはじめ、企業における福利厚生・報酬に関する価値観や考え方など様々な要因で異なりますが、まずは従業員一人ひとりが組織において幸せであること、ポジティブなエネルギーを持って組織に属し、働けることが大切ですね。
本記事が、現制度の棚卸しや今後について改めて考えるきっかけの一端を担えれば幸いです。
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