CES 2025まとめ:テクノロジーと共に歩む未来と、シンガポールへの影響

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

先日、世界最大のテックイベント「Consumer Electronics Show 2025」通称CES2025がラスベガスで開催され、画期的なテクノロジーやイノベーションの賜物が次々とお披露目されました。

人工知能(AI)技術から未来的な消費者向けのガジェットに至るまで、私たちとテクノロジーの進化が共に歩む未来が垣間見られる場となりました。

一方で、実際にこのようなイベントでお披露目されたテクノロジーや商品、またはそのトレンドが世界各地、特にアジアのハブとしてイノベーションや才能の集まるシンガポールにどのような影響を与えるのでしょうか。

今回は、CESのハイライトをご紹介しながら、シンガポールへどのように影響していくのかという視点からお届けいたします。
 

【目次】
1.CESとは
2.CES 2025の注目ポイント
3.シンガポールへの影響
4.最後に


1.CESとは

CESは、年に一度アメリカ・ラスベガスで開催される国際的なテックイベントです。

Consumer Technology Association(CTA)が主催しており、多くのテック企業やベンチャー企業などにとって自社テクノロジーの広報の場として活用されています。

今年2025年は1月7日(火)から10日(金)まで開催されました。

参加企業数も年々増加の一途を辿っており、今年は4,500以上の企業が出展し、141,000人以上の参加者が集結しました。

人工知能やロボティクス、ヘルステック、サステナビリティなど、多岐にわたる分野での最先端技術が披露され、世界中のリーダーやイノベーターたちが集まる場となりました。


2.CES 2025の注目ポイント

今年のCESでは、画面拡張が可能なパソコンや液晶が透ける有機ELテレビ、温度調節が可能なオフィスチェアなど画期的かつ身近な消費者向け商品が注目を集めたなか、以下のようなテクノロジーやイノベーションが紹介されました。

いくつかハイライトを見ていきましょう。


AIとロボティクス

今回多くの企業がAIやロボティクスへの高い関心を示し、関連した多くの企業が自社技術を駆使した商品を展示しました。

特にNvidia社が本イベントに先立ち発表したAIプラットフォーム「Cosmos」は、自動運転車やロボットのトレーニング用に2,000万時間以上のシミュレーションを行った上で開発されたそうで、汎用性の高いプラットフォームとして今後より高度な物理的AIシステムの開発に活用されることが期待されています。


ウェアラブル技術

レンズに新たな画面を映し出してゲームを楽しんだり、情報を出して読んだりすることのできるスマートグラスが多く出展されました。

中でも世界的サングラスブランド「Ray-ban」と協同で制作した「Rokid Glasses」、またほかにも「Xreal One Pro」のようなスタイリッシュなデザインと実用的な拡張現実機能を兼ね備えたモデルが注目されました。


持続可能性

最先端のテクノロジーの駆使と持続可能性を合わせて考えて開発された製品も多く出展されました。

例えば発電しながら焚火ができるストーブなどを開発するBioLite社より「BioLite Backup」といった発電デバイスやサムスン社によるエネルギー効率の高いMicroLEDスクリーンなど、環境に配慮した技術が新たなスタンダードとなりました。


ホームテック

腕や脚を持ち、ゴミを拾いながら掃除をするロボット掃除機やモジュール型の掃除システム、「Aqara Dimmer Switch H2」などのスマートホームデバイスも話題となりました。

テクノロジーの助けを借りて、どのように私たちの日常生活を便利にするか。

これらの技術は単なるイノベーションにとどまらず、日常生活にテクノロジーが上手く溶け込む未来像を示していると言えます。


3.シンガポールへの影響

イノベーションとビジネスの拠点として成長を続けるシンガポール。

実際にCESのようなイベントで話題となったテクノロジーは当地へどのような影響をもたらすでしょうか。

以下に例を挙げてみたいと思います。


スマート国家目標の加速

テクノロジーをシームレスに使用し、その恩恵を受けるべくシンガポール政府が推進する「スマート国家」構想には今回のCESで発表された多くの技術を取り入れると同時に活かせる素地があります。

例えば、リアルタイムで翻訳機能を持つスマートグラスは、多文化労働力を持つシンガポールにおいてコミュニケーションを円滑にするためのツールとして活用できそうです。

また、スマートホームの技術もIoTソリューション導入の後押しとなるのではないでしょうか。


当地でビジネスを行う地元企業へのチャンス

AIや持続可能性、ウェアラブル技術などの分野は、シンガポールのスタートアップや企業にとって絶好の機会とも言えます。

今回紹介されていた技術からインスピレーションを得た、独自の製品開発や研究に取り組むこともできそうですね。


人材のスキルアップ

CESで紹介された技術は、将来を見据えた労働力のスキルアップの重要性を浮き彫りにしました。

現在どんどん進化を遂げているAIやロボティクス、持続可能性に関連する技術を扱うことのできる人材を今後育成していく。

このようなことを可能にする教育プログラムの醸成も、今後シンガポールの労働者が競争力を維持するために不可欠だと言えます。


持続可能性の推進

CESで披露された環境配慮型の技術は、シンガポール政府が2030年までに達成する国家目標「シンガポール・グリーンプラン2030」と調和していると言えます。

例えば、「BioLite Backup」やゼオライト乾燥技術を使用した家庭用デバイスは、販売されれば国内市場にも影響を与え、炭素排出量削減に貢献する可能性を大いに秘めています。


4.最後に

今回は、先日開催されたCESのハイライト、そして紹介のあったテクノロジーやイノベーションがシンガポールへどのような影響を与えうるかについてお届けしました。

今年のCESも、今後の世の中に変化をもたらすイベントとしての地位を確立しています。

シンガポールにとっても、このようなイベントから影響を受け、さらには恩恵を受ける可能性は無限大とも言えます。

スマートな都市の創造、そして世界トップレベルの技術人材を育成するために、企業はトレンドをいち早くキャッチし、迅速な行動に移す必要があります。

 

私たちリーラコーエングループでは、今後テクノロジーと共に歩む未来を迎えるシンガポールの企業や、そこで活躍する人材を支援することに引き続き尽力してまいります。

また、競争の激しい市場での適切な人材のご紹介や技術動向の把握を通じて、皆様にとってより良い明日を迎えるため共に努力するパートナーとしての一端を担えれば幸いです。

当地でビジネスを行う際にお困りのことがございましたらお気軽にコンサルタントへご相談ください。
 

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