2024年中に施行 知っておきたい、フレキシブルワークアレンジメントとガイドラインとは

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

コロナ禍以降、私たちの「働き方」には大きな変化が訪れました。

オフィスで働くスタイルから、在宅ワークやフレックス制など、従業員が自分に合った働き方を選べる機会が増えています。

そのような中、シンガポール人材開発省(MOM)内の組織であるTAFEP(公正な雇用慣行を目的とした政労使連合)が、2022年に「フレキシブルワークアレンジメント(Flexible Work Arrangement: FWA)」に関する指針を発表しました。今回は、このフレキシブルワークアレンジメントと今年中に施行される予定のガイドラインについて詳しくお伝えいたします。

 

【目次】
1.フレキシブルワークアレンジメントとは
2.柔軟な勤務形態に関するガイドラインについて
3. 最後に


1. フレキシブルワークアレンジメントとは

フレキシブルワークアレンジメント(FWA)とは、「柔軟な働き方」という名のとおりオフィス・定時勤務を基本とする従来の働き方とは異なり雇用主と従業員が合意のもとで決める働き方を指します。

FWAは大きく3つのタイプに分かれており、企業は業務の必要性と従業員のニーズを考慮し、最も適した柔軟な勤務形態を選択できます。


1-1.フレキシプレイス(場所)

リモートワークを指し、従業員がオフィス以外の場所で働く形態です。

週に何日かを在宅勤務にし、残りをオフィスで過ごすといった調整も含まれます。


1-2.フレキシタイム(時間)

フルタイムの労働時間を維持しつつ、勤務日数や時間を調整できる働き方です。

従業員は、規定時間内で自分のライフスタイルに合わせたスケジュールを選択できます。


1-3.フレキシロード(業務量)

パートタイム勤務やジョブシェアリング(複数人で1つの職務を分担すること)を含み、業務量に応じた報酬を得られる形態です。

従業員が少しずつフルタイムへ移行できる制度なども含まれます。


シンガポール政府は、企業に対し優秀な人材の惹き付けや従業員の生産性向上のため、積極的にこのFWAを導入するよう呼びかけています。


2.柔軟な勤務形態に関するガイドラインについて

2024年4月、シンガポールのMOM、NTUC(全国労働組合会議)、SNEF(全国雇用者連盟)の3者からなる作業部会「Tripartite Work Group」が、2024年12月1日から新たに「柔軟な勤務形態に関するガイドライン(FWAR)」を正式に施行することを発表しました。


ガイドライン導入の背景

シンガポールでは、高齢化と少子化が進んでおり、労働力を効率的に活用することが重要な課題となっています。

このガイドラインの導入により、介護やその他の事情でフルタイム勤務が難しい従業員も柔軟な働き方を選びやすくなることで、少しでも労働力の確保をすることを目指しています。


なお、今回のガイドラインは企業にFWA制度の導入を義務付けるものではありませんが、従業員からのFWA申請に対しては、企業として必ず検討し、回答することが求められます。


企業に求められる対応

2024年12月1日以降、従業員がFWAを申請した場合、企業はその内容を正式に検討し、2カ月以内に可否を書面で回答する必要があります。

申請には、開始・終了日、頻度、理由などの情報を含む書類を用意することが求められます。

従業員の申請前には、企業としては以下のような情報を従業員に提供しておくことが望ましいとされています。

・申請可能なFWAの種類
・FWAが適用されないポジションとその理由
・申請が却下される場合の理由例
・FWA期間中の期待やコミュニケーション方法

従業員から申請があった場合、合理的な理由があれば拒否することも可能です。

その際は、従業員と話し合いを重ねることが重要です。

2024年12月1日以降、会社にFWA制度またはそのポリシーがあるかどうかにかかわらず、従業員からFWAの申請があった際には、FWARガイドラインに従って検討し、回答する必要があります。

このため、ガイドラインが施行される前には、社内で申請手続きの流れを含めた一連のポリシーを作成しておくと良いでしょう。


3. 最後に

フレキシブルワークアレンジメント(FWA)は、従業員一人ひとりに働き方の選択肢と自由が生まれることで、優秀な人材の確保や定着、業務効率の上昇などが見込めるため、大変有効性のある取り決めと言えます。

その一方で、取り決めの段階で従業員としっかりと話し合うことが肝要となりますので、スムーズな運用を開始できるように事前準備を行いましょう。

また、本情報は2024年9月時点での内容で、今後MOMより追加情報や変更点がある場合があります。

弊社では、人材採用だけでなくシンガポール就労・ビザ要件等全般に関するお問合せも受け付けておりますので、お気軽にご相談くださいませ。

また追加情報があり次第、弊社のブログやウェビナ―等でお伝えしてまいります。
 

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