【2025年最新版 / 完全ガイド】シンガポール転職を解説 ~基本情報から給与、転職市場まで~
こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。
春本番を控え、出会い・別れ、そして異動のシーズンがやってまいりました。
この春、希望や不安を抱いてシンガポールに来られる方も多いのではないかと思います。
そんなシンガポールに来たばかり・これからいらっしゃる方に向けて、シンガポールの基本情報から最新の転職事情まで、シンガポールの概要を掴むための情報をお届けしてまいります。
※本記事は2025年3月時点の執筆です
【目次】
1. シンガポール基本情報
2. シンガポールで働くことのメリット・デメリット
3. 気になる現地の給与事情は?
4. 2025年現在の転職市況感
5. 最後に
1. シンガポール基本情報
まずは、シンガポールの基本情報から!
人口: 約604万人 (うちシンガポール人・永住権保持者が418万人、それ以外が186万人) ※2024年6月統計
シンガポール全人口の約3分の1が、永住権を持たない外国人ということになります
国土面積: 750平方キロメートル(東京23区を少し上回る)
チャンギ空港がある東エリアから、工場が多い西端のTuasまで、車移動なら約45分というコンパクトさです。コンパクトな国土の中にビジネス・観光資源、そして自然もぎゅっと凝縮されています
政治体制: 立憲共和制
民族: 中華系75.6%、マレー系15.1%、インド系7.6%、その他1.7% ※国民・永住者の内訳
シンガポールは多民族国家! さまざまな人種の方が住んでいます
公用語: 英語、マレー語、中国語、タミル語
1965年にマレーシアから独立したシンガポール。その経緯から、中でもマレー語は国語(National Language)として捉えられています。街中やビジネスシーンでのコミュニケーションでは、英語が最も使う機会が多くなります
国民の平均年齢: 43.4歳(2024年6月時点)
年々高齢化の傾向にあり、2024年6月時点での65歳以上人口を計算した高齢化率は19.9%でした (2014年6月は12.4%)。 ちなみに日本の平均年齢は49.8歳
気候: 熱帯雨林気候、一年を通じて高温、平均気温は31~34℃、夜間の最低気温は 23~26℃程度
時間帯: 日本より1時間遅れ (日本が14時のとき、シンガポールは13時)
通貨: シンガポールドル (SGDと表記することが多い)、1シンガポールドル=110日本円 (2025年3月14日)
一人当たりGDP: 87,884 米ドル (世界5位、2023年10月IMFランキング)
在留邦人数: 32,565名 (2024年10月時点、日本外務省)
在留邦人の数でシンガポールは世界第11位(2024年10月)。小さな国土の中に、いかに在住邦人の人口密度が高いかがお分かりいただけるかと思います
日系企業数: 約785社(2023年12月、シンガポール日本商工会議所会員数)
2. シンガポールで働くことのメリット・デメリット
シンガポールに住む邦人数は32,565名。
これを国別で測ると世界11位、都市別にすると世界5位となります。
この3万名余のうち約15%は永住権(PR)保持者となります。
なぜこれだけ日本人が多いのか…それは当地の特性に他なりません。
シンガポールで働くメリット、またデメリットをご紹介してまいります。
■シンガポールで働くメリット
・アジア屈指の国際都市!
シンガポールはアジア経済の中心地で、ITや金融業を筆頭にテクノロジーが高度に進んだ国です。IMFが発表する国際競争力はなんと世界第1位!(2024年度)
・ヒト・モノ・カネの中心地
各ランキングで世界トップを冠する空の玄関チャンギ空港、世界2位のコンテナ取扱量を誇るシンガポール港といった海・空のハブ機能を擁し、在住者の約3分の1が外国人であること、世界有数の企業がシンガポールに地域統括拠点(HQ)を置いています。
・公用語が英語
英語能力を数値化して発表される「EF EPI 英語能力指数 2024年度版」においてシンガポールは世界3位、アジアでは1位。ちなみに日本は世界92位です。非常に英語力が高い国ですが、シングリッシュと呼ばれる訛りもあったり、そもそも多様性が進んだ土地柄もあって、拙い英語話者にも寛容です。
・治安が良い
「世界平和度指数2024」では163ヶ国中5位、アジアでは1位の結果です。また他国からの信用も厚く、国の信用度を表すパスポートの渡航可能国数ランキングでも、日本と同等に世界トップです。
・各種手続きが早い、税率も抑えめ
デジタル化が高度に進んだシンガポールでは、例えば就労ビザの申請や法人登記、銀行や各種インフラの届け出、あらゆることがオンラインで、たった数日のうちに片付いてしまいます。
また税率も低く、個人所得税は累進税率で2~24%、法人税17%と、世界的に見ても低税率です。日本は個人所得税は15%~55%、法人税は15~23.2%であることからも、シンガポールの優位性が伝わりますね。
・生活面での暮らしやすさ
何と言っても暮らしやすさは大きなポイントです。衛生面で安心があり、夜のひとり歩きも危険度は低めです。
コンパクトな国土ゆえ、遠めでも通勤は片道30~40分圏内といったところでしょうか、職住近接な暮らしが実現できます。
またコンクリートジャングルを思い浮かべがちですが、都市計画のコンセプトは「City in Nature」(自然の中に都市がある街づくり)。公園も充実しており、初めて来られた方は緑の多さに驚くことでしょう。
■シンガポールで働くデメリット
・生活コストが高め
円安の中ではどの外国も同じ現象ではあるものの、シンガポールの場合あらゆるコストが高くつきがちです。特に住居費、お子様の教育費は水準として他国より高くなりがちです。
一方で、公共交通の運賃やホーカーセンターなどのローカルフードはお安めなので、工夫しながら充実した暮らしが送れるのもシンガポールならではと言えます。
・ビザ基準が厳しめ
特にコロナ禍以降、年々就労ビザの取得基準は厳格化の一途を辿っています。日本人が当地で働くのに一般的なビザはエンプロイメント・パス(通称EP)、Sパスがありますが、どちらも小まめに審査基準が変更されるため、就職・転職をお考えの方は最新情報を手に入れるようにしましょう。
また、配偶者ビザ(Dependant Pass)や、教育移住の保護者ビザ (LTVP)の保持者でも条件付きで就労可能、という点もシンガポールの特徴のひとつです。
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・祝日が少なめ
日本と比べると、シンガポールは祝日が少なめです。世界的に見て日本が祝日が多めなのですが…。2025年の日本の祝日は16日。これに対してシンガポールは11日。
一方で、シンガポールの有休消化率は高く90%を超えますので、ご状況に合わせて休みの取得はしやすい環境と言えるかと思います。
3. 気になる現地の給与事情は?
人材省(MOM)発表の統計によると、シンガポール国民及び永住権保持者の、フルタイム雇用での月給の中央値 (雇用主の年金CPF拠出を含む)は5,500SGDでした。
10年前の2014年には3,770SGDでしたので、この10年で実に約68%の上昇です。
一方で、弊社で扱う求人を見る限り、当地での日本人の月給レンジは以下の通り。
メンバークラス: 3,500~6,000SGD
マネージャークラス(それ以上): 6,000~9,000SGD
但し、これらはビザ種類や会社によって大きく異なりますので、詳しくは弊社キャリアコンサルタントにお問い合わせください。
基本月給に加えてAWS、業績賞与、コミッション、各種手当などが与えられますが、内容は就職企業によって異なります。
ちなみにAWS(Annual Wage Supplement, 13ヶ月目の給与)とはシンガポール独自の商習慣で、毎年末に基本給の1ヶ月分に相当する金額が支給されるボーナスの仕組みです。
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4. 2025年現在の転職市況感
一般的に、シンガポールの転職市場が最も活気づくのは1~2月頃。
例年この時期には旧正月(春節)があり、ボーナスが出た後で転職を考える…という人が多いためです。
日本人を対象とした求人も、弊社は取り扱いしております。
日本人を対象とした転職マーケットの現在の市況感を3つのポイントと共にお伝えします。
・競争市場である
シンガポールへの転職は海外転職を希望する方々の中でも人気が高く、また採用においてシンガポール国民が最優先される事情から、外国人が当地で働くのは狭き門です
・ビザ基準の高度化
先述したように就労ビザの取得基準は年々厳格化しています。人件費などの事業コストも高騰しており、依然当地での転職実現の厳しさが伺えます
・経験者・即戦力採用の重視
スキル型・ジョブ型の採用を重んじる当地の特性上、「採って育てる」よりは即戦力のある経験者を採用したい意向の企業が大半です
こういった難しい状況がありながらも、どのような方がシンガポール転職を実現されるのでしょうか。
当地の求人群で取り扱いが多いのが、業種にして金融業、コンサルティング企業、法律 / 会計事務所、IT企業です。
これらの業種の専門職種の方々は、シンガポールの人材不足領域でもあるため、コンスタントに求人が出てきやすくなっております。
一方で、営業職や営業マネージャー系の求人も一定数流通しており、そういった求人は英語もある程度必要とされますが、日本語ネイティブとしての言語力を活かしてのご活躍を期待されています。
また、シンガポールに縛られず海外転職自体をお望みという方も、弊社にはご相談にお見えになります。
そういった方々は、近隣国であるマレーシアやタイ、また経済成長が目覚ましいベトナムへの転職を実現していらっしゃいます。
5. 最後に
以上、シンガポールの基本情報から、当地で働くメリット・デメリット、給与水準や2025年現在の転職市況感をお伝えしてまいりました。
読者の皆様がシンガポールの概要を掴み、当地での新生活やお仕事を思い描くのに役立てていただけたらと思います。
弊社リーラコーエンでは、日本人キャリアコンサルタントが、お一人ひとりに合ったキャリア相談を無料でサポートさせていただいております。
ぜひ当地での生活・お仕事の情報サプライヤーとして、弊社をお役立てください。
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