こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

新型コロナウイルスがもたらしたビジネスへの打撃をはじめ、チャットGPTを始めとしたAI技術の台頭により、仕事の進め方や働き方そのものが急激に変化している昨今、今改めて注目されているのが私たち一人ひとりが持つ「ソフトスキル」です。

ソフトスキルとは、ビジネスを円滑に進めるために不可欠な、数値などの明確な尺度で測ることのできない一人ひとりの特性や能力のこと。

例えばコミュニケーション能力や想像力、課題解決能力やチームワークなど、その幅が広いのも特徴です。

最近では、企業の入社試験にも「○○の場合、どうしますか？」などといった明確な解答のない課題が出されることも多く、ますますそれぞれの個性を見られる機会も増えています。

今回は、そんなソフトスキルの重要性、そして今必要とされているソフトスキルの例についてご紹介いたします。

【目次】
1.ソフトスキルの重要性
2.最も重要なソフトスキルとは
3.2022年未来経済のためのスキル需要レポート
4.自身のソフトスキルを確認する方法
5.ソフトスキルを伸ばすには？
6.最後に

1.ソフトスキルの重要性

最近ますます注目を集めているソフトスキル、なぜ重要なのでしょうか。

個人のソフトスキルが重要視されている主な理由は2つあります。

・どのような状況下でも発揮できる汎用性があること
・周囲へ良い影響を与え、組織力の向上に繋がること

まず一つ目に、ソフトスキルは、専門的な教育や業務経験によって得たハードスキルとは異なり、育ってきた環境や人生経験などにより自然に培われたものである場合が多く、どのような状況下でも役立たせることができる汎用性の効くスキルであることが挙げられます。

変化の激しい昨今、状況に合わせてしなやかな対応が求められる場面で発揮するチャンスが多いことは間違いありません。

二つ目の理由は、業務上の効率やパフォーマンスの向上により、組織全体の士気が高まることです。

例えばコミュニケーション能力を使用して周囲と円滑に業務を進めたり、クライアントからの信頼に繋げる。

クリティカルシンキング・創造性能力により会議で説得力のある意見を出すことができる。

それぞれの持つソフトスキルは、良い自信となり周囲にもポジティブな影響を与えることができると言えます。

2.最も重要なソフトスキルとは？

先日、弊社はリンクドインを利用している方へ「最も重要なソフトスキルは何だと思いますか？」というアンケートを行いました。

「①コミュニケーション能力」「②創造性」「③ストレスマネジメント」「④チームワーク」という4項目の中から、なんと半分以上の回答者が、最も重要なソフトスキルとして「コミュニケーション能力」を挙げました。

仕事をスムーズに行う上でも、チームメイトをはじめ、周りの人々との関係性はとても重要ですよね。

特にリモートワークが習慣となる中、どのような状況であっても円滑なコミュニケーションを進めることができれば仕事の効率性やパフォーマンスにも差が出ます。

3.未来経済のためのスキル需要レポート

シンガポールの教育省(MOE)下で職業訓練などを行う組織「SkillsFuture」は、各業界におけるその年の経済や社会状況に合わせて需要が見込まれるスキルをまとめたレポート「未来経済のためのスキル需要レポート(Skills Demand for the Future Economy Report)」を発表しています。

このレポートでは、企業や個人がこれから注目していくべき16個のクリティカルコアスキルが挙げられています。

特にソフトスキルでは、職場で発揮すべき最も重要なソフトスキルとして以下の3つが挙げられました。

(1)自己管理能力
(2)インフルエンス力(他人へ良い影響を与えること)
(3)創造性

このほか、それぞれ役職などに合わせたクリティカルコアスキルが挙げられています。例えば管理職では「自己管理能力」、「コラボレーション力」、「デジタル領域」に関するスキルでした。

また、M&A領域の専門家では「問題解決」「創造的な思考力」「意思決定力」が上位3つとして挙げられています。

4.自分のソフトスキルを確認する方法

実際にご自身がどのようなソフトスキルを持ち合わせているか、または今後どのようなスキルを磨いてビジネスに役立てていきたいか。

転職やキャリアアップを目指している方は特に考える機会も多いかと思います。

この場合、まずはご自身の得意なこと・苦手なことをリストアップして、そこから導き出せるソフトスキルを自覚することから始めてみましょう。

例えば、新しいアイデアを生み出したり、既成概念にとらわれない考え方をしたりすることが得意でしょうか。

チームで成果を出すことが好きですか。

他にも、予期せぬ事態が発生したときにスピード感を持って課題解決に取り組むことが好きですか。

このような質問を投げかけ、考えるきっかけを作ってみるのが良いでしょう。

最近話題のMBTI診断やdisc診断をやってみると、自己分析の幅を広げられるかもしれません。

他にも、周囲の人に聞いてみるのも良いでしょう。

特に実際の職場の上司や同僚からのフィードバックは、まさに仕事でどう見られているのかそのものを聞ける絶好のチャンスです。

転職エージェントに相談してみるのも客観的な意見を得ることができるでしょう。

面談や日頃の会話など、ぜひ積極的にきっかけ作りを行ってみましょう。

4.最後に

今回はソフトスキルの重要性や、シンガポールでどのようなソフトスキルが注目されているかについてお届けしました。

ChatGPTやその他の人工知能ツールの台頭により、技術革新のスピードが速くなり、これまでの概念が廃れてしまっても、ソフトスキルの価値は変わりません。

むしろ、オートメーションが進んだ職場では、人それぞれが持つソフトスキルの醸成が不可欠になってくるように思います。

ぜひ、時間をかけて、ご自身の個性として磨いていくことをおすすめいたします。

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