優秀な人材採用の鍵!知っておきたいシンガポールの大学について

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールの平林です。

 

卒業シーズン真っ盛りですね!

4月になると春めいた気候と共に新生活がスタートするイメージですが、実は4月始まりの国は日本だけ。

多くの国は9月始まりを採用しており、日本も明治以前は同じく9月始まりだったそうですが、国の会計年度の変更に伴い教育機関も4月始まりに統一されたそうです。

 

シンガポールは学校により異なるのですが、シンガポール教育省(MOE)の指定によると1月始まりの12月終わりとなります。

1月始まりに最初は少し違和感があったのですが(特にこちらは1月2日から開始する学校がほとんど)、年号と年度にずれがないため、分かりやすいですよね。

 

教育一つとっても日本との違いが多いシンガポール、今回はその大学について調べてみました。

アジアトップの教育国家における優秀な人材が多く輩出される大学とは、一体どんなところなのか。

現地で採用活動を行う上でも知っておきたい情報となりますので、ぜひともご確認ください。

 

目次:

1.シンガポールにはどんな大学があるの?

2.大学進学率は高い?低い?

3.卒業、採用時期はいつ?

4.奨学金制度と卒業生のビザ取得について

 

1.シンガポールにはどんな大学があるの?

シンガポールには現在6校の国公立大学と美術大学が2校、他5校のポリテクニック(短期大学)があります。

有名なところでいうと何年もアジアのトップ校として名高いシンガポール国立大学南洋工科大学、市内の中心にあるシンガポール経営大学は耳にされたことがあるかと思います。

Autonomous Universities

  • National University of Singapore
  • Nanyang Technological University
  • Singapore Management University
  • Singapore University of Technology and Design
  • Singapore Insutitute of Technology
  • Singapore University of Social Sciences

Arts Institutions

  • Nanyang Academy of Fine Arts
  • LASALLE College of the Arts

Polytechnics

  • Singapore Polytechnic
  • Ngee Ann Polytechnic
  • Temasek Polytechnic
  • Nanyang Polytechnic
  • Republic Polytechnic

Other Institutions

  • Institute of Technical Education

 

なかでも三文字略称で表される以下3つの大学はいずれもシンガポールの有名校で、優秀な人材が多く輩出されておりますのでぜひとも覚えておきたいところです。

 

シンガポール国立大学(National University of Singapore: NUS)

いわゆる総合大学で、文系から理系まで幅広い分野を学ぶことができます。

数多くの留学生も多く受け入れており、アジアトップレベルの高い教育水準を長年キープしています。

 

南洋工科大学(Nanyang Technological University: NTU)

NUSに引けを取らないのがこちらの工科大学です。

企業との共同研究なども積極的に取り組んでおり、在学中から実践経験を積むプログラムが豊富です。

 

シンガポール経営大学(Singapore Management University: SMU)

多くの起業家を輩出する、マネジメントに特化した大学です。

インターンシッププログラムも豊富で質の高い知識と実践経験を多く積むことができます。

 

シンガポールの大学の特徴としては、「英語」を軸とした国際的で質の高い教育が受けられることに加えて、外国人に対する奨学金制度が充実していることが挙げられます。

より優秀な人材を国内外から集めて共に教育を受けることにより、健全な競争意識がさらに全体の学力アップに繋がると考えているからです。

 

2.大学進学率は高い?低い?

シンガポールの大学進学率は日本と比べると実はかなり低く、2020年時点で30%ほどです。

日本の進学率が2020年度で54.4%となりますので、教育大国シンガポールにしては意外な印象です。

しかし10年前のデータ(23.7%)から比べると進学率は大幅にアップしており、特に近年の女性の進学率増加が全体数の引き上げの要因となります。

 

進学率がそこまで高くない理由の一つとしては、やはり教育システムによるものが大きいかと思います。

小学校で受ける全国統一テスト(PSLE)の結果によって、その後の進路が大方に決まってしまうからです。

幼少期から大学進学を見越した教育プランが必要となり、一度進学のレールから離れてしまうと進路を戻すのに時間がかかってしまいます。

そのため、PSLEの受験前には親が仕事を辞めて勉強につきっきりになるご家庭もあるそうです。

狭き門をくぐり抜けてきた学生たちが揃うシンガポールの大学、学力だけでなく健全な競争力が自然と培われる仕組みなのかもしれません。

 

3.卒業、採用時期はいつ?

冒頭でもお伝えした通り、シンガポールは1月始まり12月終わりのスケジュールとなります。

しかし大学の卒業時期は学部や選考プログラムによりバラつきがあり、実際には6月頃に卒業する生徒も多くいます。

また日本のように「新卒採用」という採用枠自体がないのも大きな特徴です。

学生は在学時代にインターンシップやプログラムを通じて企業へアプローチしたり、オンキャンパスリクルーティング(大学が開催するジョブフェア)などで就職先を探します。

もし気になる大学があればジョブフェアに企業側として参加することも可能ですので、大学のウェブサイトをご確認ください。

 

4.奨学金制度と卒業生のビザ取得について

最後に奨学金制度についてです。

PRを含む外国籍の学生は助成金システム(Tuition Grant Scheme)に申し込むことができ、学費と寮費の一部補助を受けることが可能です。

その代わり、大学卒業後の3年間はシンガポールでの就労義務が発生します。

それゆえ助成金システムを利用した卒業生は就労ビザ申請の際の給与基準が通常より低く設定されており、ビザの取得がしやすいと言われております。

優秀な人材をより多く獲得したい企業側としてもありがたい制度となります。

ビザ申請給与額については、MOMのSelf Assessmen Tool(SAT)でお調べいただくか、弊社へお気軽にお問い合わせください。

 

最後に

今回はシンガポールの大学について調べてみました。

国土の狭いシンガポールでは人が何よりもの資源と考え、国が主体となって質の高い教育制度を先導しております。

学歴に対する収入格差も大きな要因となり、国民の教育への関心度はますます高まる一方です。

もちろん学歴だけでは計れない面もありますが、国内外から集まる優秀人材の宝庫であるシンガポールの大学は今後も目が離せません。

また採用に関するご質問がございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

 

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