シンガポールでの働き方と未来を考える!2025年「Labour Day」レイバーデーとは
こんにちは。
リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。
シンガポールでは、今週5月1日は「Labour Day(レイバーデー)」の祝日。
働く人々の日々の貢献を称え、労働環境の未来を考える特別な一日と位置づけられています。
また、当日は企業活動や学校は原則お休みとなりますが、当地では単なる休日で終わらせず「働くこと」の意味を振り返り、シンガポール経済における労働力の重要性を再認識する日として様々なイベントが行われています。
そこで今回は、5月1日を迎えるにあたりシンガポールにおけるレイバーデーの起源や背景、そして今年2025年の動向について、詳しくご紹介してまいります。
【目次】
1.レイバーデーの起源とは
2.シンガポールのレイバーデーとは?
3.2025年 レイバーデーの注目イベント
4.シンガポールの労働市場概況
5.最後に
1.レイバーデーの起源とは
レイバーデーのルーツは、1886年にアメリカ・シカゴで起きた「1日8時間労働制」を求める大規模デモにあります。
その後、フランスの労働団体が国際的に労働者の団結の日として5月1日を選定し、以降ヨーロッパ諸国、そしてシンガポールをはじめとしたアジア、中南米、アフリカなど多くの国で「Labour Day(レイバーデー)」または「May Day(メーデー)」として祝われるようになりました。
日本では似たような意味合いで「勤労感謝の日(11月23日)」が祝日とされています。
また、アメリカやカナダでは9月の第一月曜日にレイバーデーを祝うそう。
2.シンガポールのレイバーデーとは?
1960年、独立を目前に控えたシンガポールで制定されたレイバーデー。
初代首相のリー・クアンユー氏は、その年の演説でシンガポールの発展には労働組合、労働者、国家の共生関係と信頼関係が不可欠であると演説しつつ、政労使の三者協力「Tripartite Partnership」が必要だとしました。
現在もこの精神は受け継がれており、レイバーデーにはシンガポール各地で労働者の権利・安全・福祉向上をテーマにしたセミナーやイベント、労働組合や企業による感謝式典や表彰イベント、また政府による労働政策やスキルアップ支援プログラムの発表などが盛んに行われます。
国が一丸となり、過去を振り返り未来に向かってより良い労働環境を築こうとする姿勢が感じられる一日です。
イスタナの一般公開
また、レイバーデーは、シンガポールの大統領官邸「イスタナ(The Istana)」の一般公開日の一つでもあります。
イスタナの一般公開日は、旧正月、ハリラヤ、レイバーデー、ナショナルデー、ディワリの5つだけ。
イスタナはイギリス植民地時代に建てられた総督邸を起源としており、現在は国家の重要な歴史遺産に登録されている建物です。
この日は、豊かな緑に囲まれた庭園を散策したり、歴史ある建物内を見学したりすることができ、多くの市民や観光客が訪れています。
3. 2025年 レイバーデーの注目イベント
シンガポールでは、今年のレイバーデーも多くのイベントが予定されています。
以下に例を見ていきましょう。
・NTUCメーデー・ラリー2025
ローレンス・ウォン首相が、レイバーデーに寄せて未来の労働環境やスキルアップ支援、インクルーシブな成長戦略などを発表する機会です。新たな政策が発表されることも。特に今年は総選挙目前のため、多くの注目を集めています
【関連記事】【総選挙2025目前】投票日までに知っておきたい、シンガポールの選挙について
・キャリアフェア・スキルアップイベント
SkillsFutureやWorkforce Singapore(WSG)による、労働者向けのスキル開発支援に関連したイベントが各地で行われる予定です
・企業主導の社員感謝イベント
多くの企業による感謝式典、ハイブリッド型(対面+オンライン)イベント開催が多く行われます
4.シンガポールの労働市場概況
ここでシンガポールの最新労働市場概況を見てみましょう。
シンガポール人材省(MOM)による労働市場レポートによると、シンガポールの労働市場は、現在大きな変化を迎えています。
まず注目すべきは、求人数が失業者数を上回る「売り手市場」になっていること。
直近のデータによると、2024年末時点での求人件数は7万7500件で、失業者数に対する求人の比率は1.64倍と引き続き高水準を維持しています。
また、特に専門職(PMET:Professional, Manager, Executive, Technician)層の求人が増加している点も特徴です。現在は求人全体の57.7%がPMET層向けとなっており、シンガポール経済の高度化・知識集約型産業へのシフトが色濃く表れています。
さらに、企業の採用基準も変わりつつあります。
これまで重視されてきた「学歴」以上に、「実践的なスキルや専門知識」が重視される傾向が一段と強まっています。特に、デジタルスキル、プロジェクトマネジメント、クリティカルシンキングなど、即戦力となるスキルを持つ人材への需要が高まっています。
こうした背景を受けて、シンガポール政府も「スキルズフューチャー(SkillsFuture)」などの生涯学習施策を強化し、働く人々が自らの市場価値を高められる環境づくりを後押ししています。
【関連記事】人的課題解決のカギは「スキル・ファースト」~シンガポール政府・産業界からの提言
5:最後に
今回は、レイバーデーについて、そして当日に寄せてシンガポールの労働市場概況を詳しくお届けしました。
お伝えしたとおり、レイバーデーは、企業にとっても個人にとっても、単なる祝日にとどまらず、大きな意味を持つ特別な日とされており、シンガポールの多くの企業ではレイバーデーを、社員への感謝を表すと同時に、未来を見据えた人材戦略を見直す絶好の機会と捉えています。
また、働く私たちにとっても、レイバーデーは自分自身のキャリアを振り返り、将来に向けて新たな一歩を踏み出すきっかけとなる一日です。
本記事をお読みいただいた方々が、レイバーデーに自身を振り返り、それらを未来への糧とする。
皆様にとって、そんな有意義な一日となりますようお祈りいたします。
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