こんにちは。

リーラコーエン シンガポールの平林です。

現在はキャリアコンサルタント兼サポート業務を担当しております。

 

外国人就労ビザ申請に伴うMyCareersFuture(以下MCF)への掲載期限の延長については、皆さま聞き覚えがあるかと思います。

2020年10月に掲載期限が14日から28日へ変更され、Sパス申請の際にも事前のMCFへの求人掲載が必要になりました。

 

ただでさえビザ取得条件が厳しい現状に加え、更なる掲載期間の延長、選択肢の一つであったSパスも対象に含まれた事から、

より多くのシンガポール人の雇用確保を優先する政府の強い意図がうかがわれます。

 

実際、上記の施策によってシンガポールの離職率は減少傾向にあるそうです。

(参照データ元)

 

一方、MCFへの求人掲載は就労ビザ申請のための事務的な作業になってしまいがちです。

また掲載にあたっては、TAFEPに則った記載内容、選考プロセスや個人情報管理の厳格化など、なかなかハードルが高く、想定以上に手間暇が発生します。

 

そこで、弊社では既存の人材紹介サービスだけでなく、より包括的に採用のご支援ができればと考え、

MCFへの求人掲載代行サポートも開始する事にいたしました。

本日は、実際の作業を通じて気が付いた点を共有させて頂きたいと思います。

実際に求人掲載代行をしてみて感じた事

既に何社かの求人掲載代行業務を通じて、気が付いたこと。

それは “優秀な求職者様からのご応募がある”という事です。

 

数年前のイメージ（特にJobsBank時代）ですと、求人像と異なる経歴や、応募条件にマッチしていない方からのご応募が多くあった印象です。

 

しかし、最近の応募者様を見てみると、島内の大学をご卒業されている優秀な方であったり、

語学が堪能な方であったりと、求人に対するミスマッチが減ってきている様に感じます。

 

その理由としては、MCF自体の知名度が上がっているからかと考えます。

以前はその存在自体もあまり多くのシンガポール人の方に知られていなかった事もあり、

当地で有名な民間求人サイト（Job StreetやJobs DBなど）でのお仕事探しが主流でした。

 

しかし最近では、民間求人サイトに引けを取らない使いやすさや見やすさからか、利用者自体が増加しております。

また、多くの人材エージェントが利用している民間求人サイトに比べて、

求人内容や応募企業・その他、待遇面についても詳細に記載されている部分もポイントかと思います。

 

ある求職者様に「なぜMyCareersFutureを利用しているのか」と尋ねたところ、

「官営求人サイトだから」とのご回答を頂きました。

政府が運営しているサイトという圧倒的な信頼感も理由の一つのようです。

 

また、別の方に尋ねたところ「採用意欲が高い企業様を見つけやすい」という意見もありました。

その方はコロナの影響により、前職のご退職を余儀なくされておりました。

 

MyCareersFutureの本来の目的

2014年8月にMyCareersFuture（旧JobsBank）が制定されたのは「ローカルにも労働機会を公平に提供すること」が目的でした。

 

しかし、いつしか労働ビザ取得のためのプロセスとなってしまい、コロナの影響でビザ取得厳格化の一環措置と認識されていたのかもしれません。

もちろん、ポジションによっては、外国人の方でないと務まらないものもあるかと思います。

 

しかしお電話面談を通じて、応募者様のお仕事探しに対する積極的な姿勢を感じることが多く、

「ビザ申請のための形式的な対応」ではなく、「国内雇用の拡大化」を検討する有効なプロセスではないかと感じました。

 

以上、私が感じたMCFの実態とそのプロセスの重要性についてお話させて頂きました。

弊社では、MCF代行ならびにビザ申請代行サポートも開始しております。

詳細に関しましては、お気軽にご相談くださいませ。

【プロフィール】

平林(小椋)美里

米国大学を卒業後、2009年に金融系IT企業へ入社。

2013年から現職のリーラコーエンへ入社し、インドネシア・台湾拠点の立ち上げを経て、

現在はシンガポール拠点でキャリアコンサルタントとして活躍中。

 

【リーラコーエン シンガポール】

リーラコーエン シンガポールは、アジア8の国と地域に13拠点展開する日系の人材紹介会社です。

2011年の設立以降、転職希望者様・採用企業様の人材採用のご支援をし”年間500名以上の紹介実績”がございます。

ローカル・日本語人材・日本人の採用にお困りの際には、是非お気軽にご相談くださいませ。

 

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【ビザ解説】シンガポールのビザ厳格化について解説（EP / S Pass）