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【空港ガイド】チャンギ空港ターミナル2が、世界で最も美しい空港6選に選出

シンガポール生活を知る December 09, 2024 10:00

こんにちは！　リーラコーエンシンガポールリサーチャーのShihoです。

進化し続ける空のハブ、チャンギ空港。

ストレスフリーなイミグレ―ション、施設そのものが観光目的になりうるJEWEL、街への快適なアクセスなど、既に非常に優れた空港でありながら、今も拡張やグレードアップをし続けています。

その中でもリノベーションを昨年2023年に終えたターミナル2が先日、国際的な建築賞を受賞しました。

今回はチャンギ空港の中でもターミナル2に焦点を絞って、その魅力などをお届けしてまいります。

【目次】
1. 商業建築の国際賞「ベルサイユ賞」
2. リニューアルしたチャンギ空港ターミナル2
3. ターミナル2の必見スポット
4. ターミナル2、主要エアライン一覧
最後に

1. 商業建築の国際賞「ベルサイユ賞」

ベルサイユ賞(Prix Versailles)は、UNESCO(国連教育科学文化機関)が2015年に創設した、建築デザインと持続可能性を重視する国際的な建築賞です。

創設から9年と比較的新しい賞でありながら、建築学的な美の追求のみならず、デザインの革新性や地域社会への貢献、持続可能性を総合的に評価する点などから年々注目度が高まっています。

世界的に著名な建築家を含む様々なジャンルの審査員によって、8つの建築カテゴリーからそれぞれ6つずつ、その年のベストが選び抜かれています。

8つの建築カテゴリーは、美術館/博物館、ホテル、レストラン、商業施設、空港、大学施設、駅、スポーツ施設に分類され、今回チャンギ空港ターミナル2は空港カテゴリーにおいて選出されました。

ターミナル2は、中でも「内装特別賞」ということで、施設内インテリアが高く評価されての受賞となっています。

シンガポール過去にも、チャンギ空港ターミナル4やDior旗艦店などで、数々の受賞歴を誇ります。

余談ながら今年、日本からは2施設ー広島県大竹市にある「下瀬美術館」、フランスのジュエリーブランドBOUCHERONの「ブシュロン銀座店」もそれぞれのカテゴリーで受賞しています。

ベルサイユ賞－公式ウェブサイト

2. リニューアルしたチャンギ空港ターミナル2

このような栄えある賞を獲得したターミナル2の実際何がすごいのか、気になるところですよね。

ターミナル2のオープンは、1990年のこと。

そこから、約3年半にわたる長期の拡張工事とリノベーションを終えてリオープンしたのが2023年11月です。

この大規模リニューアルによって利便性はもちろん、建築の美しさにおいても大きく変化しました。

まず、チャンギ空港全ターミナルの年間の利用客キャパシティは500万人増加の、9,000万人に達しました。

昨年2023年のチャンギ利用客が5,890万人だったので、まだまだ余裕があります。

また、旅客の利便性の向上に大きく寄与しているのが、チェックイン・エリアにある100以上もの自動チェックイン・キオスクと手荷物預け入れ機です。

これらは可動式で、ニーズの変化に合わせて柔軟にデザインを変更できる仕様となっています。

例えば、オーソドックスな有人カウンターに変更することも可能で、今後航空会社から新たな要望が出た場合にも応えられるようにしています。

出入国審査ゲートは他ターミナルと同様に自動化が完了していますが、小さなお子様連れや車いすの方も通れるようにゲート間のスペースを広くとるなどの配慮がされており、またこれらも可動式です。

こういった心遣いと実用性の両立の背景には、ターミナル2全体のデザインにおいて柔軟性が重視されたことがあります。

自然からインスピレーションを受けた静かで落ち着いた雰囲気を醸し出していて、壁材・床材には天然素材が用いられ、さまざまなグリーンを楽しめる緑豊かな空間が広がっています。

建物は5階構造となっており、B1階は公共交通の乗降場、1階は到着エリア、2階は出発エリア、3階は商業エリア(飲食店やトランジットホテル)となっています。

ターミナル2のマップ

3. ターミナル2の必見スポット

それでは、ターミナル2の大規模リニューアル後、特に人気の高いスポットをお伝えしてまいります。

・迫力満点のデジタル滝「Wonder Fall」

ターミナル2のリニューアル後、最も注目を浴びたのがワンダー・フォール(Wonder Fall)です。

高さ14メートル、幅17メートルの壁にLEDパネルが設置されており、滝が大迫力で流れ落ちる様子が映し出されています。

興味深いのは、時間帯に合わせて光の照度が変化することで昼や夜を演出したり、虹が出たり鳥や蝶も飛び交うなど本物の自然さながらの様子が再現されていることです。

また、30分ごとに美しい音楽と共に4分間の映像が流れ、見る人を楽しませてくれます。

この巨大ディスプレイはパブリックスペースの2階出発ホールにあるので、ターミナル2の利用旅客でなくても見ることができますよ！

・懐かしさの面影を残す「Flap Pix」

空港の出発ゲートに必ずある巨大な案内表示機。

今はデジタル掲示板が主流ですが、かつては「パタパタ」と音を立てて表示されるフラップでの表示が定番でした。

出発前の高揚感と旅の記憶を思い起こされる、昭和世代にはグッとくるアイテムですが、それはシンガポールの人々にとっても同じよう。

このフラップ・ピックス(Flap Pix)はそれをベースに作られた現代アートで、人々にノスタルジーを与えてくれる存在です。

モニターで撮影したものを1080個のフラップが象ってくれる仕組みになっており、例えばそこで顔写真を撮ると顔写真そっくりの形を作ってくれるのです。

フラップが一斉にパタパタとめくられ絵を描く様は圧巻で、まさにチャンギ空港の昔と今を繋ぐ象徴的な作品と言えます。

こちらも利用旅客でなくても行けるパブリックスペース3階に設置されています。

・空港の中にジャングル？「Dreamscape」

トランジットエリア2階にあるドリームスケープ(Dreamscape)も、リニューアル後の目玉のひとつです。

自然とテクノロジーが融合した、イマ―シブ(没入感のある)な屋内庭園となっています。

100種を超える2万本の植物、18の常緑樹が生い茂り、ここが空港内であることを忘れるほどです。

ガラスの床を歩けば水上にいるかのような感覚が味わえ、頭上のデジタル画面の空には実際のリアルタイムな天気が映し出され、あたりは虫や鳥の鳴き声などの自然の音で満たされています。

天井のデジタルスカイは30分ごとに、ちょっとしたお楽しみも用意されていますよ。

こちらは、旅客しか入れないトランジットエリア内2階にあります。

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ここではご紹介しきれませんでしたが、ターミナル2の見どころは他にもたくさん。

トランジットエリア内には他にもクマさんの子ども向け遊び場や、ひまわりのガーデン、多種多様な蘭やシダ植物が咲くエンチャンテッド・ガーデン(Enchanted Garden)。

パブリックエリアには恐竜好きは必見のジュラシック・マイル(Jurassic Miles)もあります。

もちろん、旅行客のお腹を満たす飲食店なども充実していて実用面も文句なしです。

4. ターミナル2、主要エアライン一覧

上に挙げた見どころを全部抑えたいという方は、やはり実際にターミナル2を利用する他ありません。

ターミナル2に乗り入れる主要航空会社は以下の通りです(2024年12月現在)。

Air Canada (AC)
Air India (AI)
Air India Express (IX)
Air Japan (NQ)
Air Macau (NX)
All Nippon Airways (NH)
Ethiopian Airlines (ET)
Etihad Airways (EY)
Firefly (FY)
IndiGo (6E)
Lufthansa (LH)
Malaysia Airlines (MH)　※Jewelラウンジにてアーリー・チェックインが可能
Peach Aviation (MM)
Royal Brunei Airlines (BI)
STARLUX Airlines (JX)
SWISS International Airlines (LX)
Sichuan Airlines (3U)
Singapore Airlines (SQ) ※ターミナル3の便もあり
TransNusa (8B)
United Airlines (UA)